腕が細かったり脂肪が多くてタプタプ揺れていたりすると、つい自信がなくて暑い日でもシャツで腕を隠そうとしてしまう方もいるでしょう。
男性ならたくましい腕、女性ならすっきりと引き締まった腕への憧れが、トレーニング開始のきっかけになることはよくあります。
しかし、腕は日常生活になくてはならないもの。くれぐれも怪我をしないように鍛えなくてはなりません。
この記事では上腕二頭筋を鍛えたいと考える方に向けて、自宅でもできる上腕二頭筋のトレーニングメニューを5つ解説します。
焦らず着実に鍛え、格好良い腕を手に入れましょう。
目次
上腕二頭筋は「引く動作」で鍛えられる
上腕二頭筋は腕の上側、表面側に位置する筋肉で、力こぶを作るところを指します。
自分の上腕二頭筋を見たときに腕の外側にある長頭と、内側にある短頭の2つで構成されていることから名付けられました。たくましい腕を演出するためには、必ず鍛えるべき部位ですよ。
主な働きは肘を曲げる動作と、腕を回して手のひらを上へ向ける動作です。体に向かって物を引き寄せたり、ドアノブを回したりするときに使われます。
上腕二頭筋の長頭
肘関節を曲げる際に使われる筋肉が、長頭です。
ものを持ち上げる動きで鍛えられます。トレーニングを重ねると短期間で大きくできる特徴があるため、筋トレ効果が見えやすい部位でもあります。
上腕二頭筋の短頭
手のひらが上を向くように前腕を回転させるときに使われる筋肉が、短頭です。
短頭を鍛えることで力こぶの太さが増します。手のひらが上を向いた状態で負荷を持ち、上へ持ち上げる動作で刺激できます。
初心者におすすめ! 上腕二頭筋を鍛える自重トレーニング
腕の筋肉をケガすると日常生活に即差し障るため、初心者は自分の体重を使ったトレーニングから始めることがおすすめです。
以下2つのメニューで、まずは筋肉の動きを理解しましょう。
- ドルフィン・プッシュアップ
- パームカール
ドルフィン・プッシュアップ
ドルフィン・プッシュアップとは、プランクの状態からお尻を上へ突き出すように動くことで、イルカの姿に似た格好での腕立て伏せという意味です。
上腕二頭筋と肩の筋肉・三角筋に効果があります。
【ドルフィン・プッシュアップのやり方】
- 両肘と両足のつま先だけを床に着けてプランクの状態になる。
- 両腕の間をのぞき込むようにしてお尻を天井に向かって突き上げ、「く」の字の形を作る。
- 全身を前へ動かしてプランクの状態へ戻り、それからまた天井へ向けてお尻を上げる。
- 12回を1セットとして3セット繰り返す。
お尻を上げるときには、膝はできるだけ伸ばしておきます。体を下ろすときに息を吸い、お尻を上げるときに息を吐きましょう。
パームカール
パームカールは上腕二頭筋の短頭をメインに鍛えるメニューです。ダンベルやバーベルなどの負荷を使うとアイテム名が先につきますが、自重トレーニングの場合は手のひらを使ってパームカールと言います。
【パームカールのやり方】
- 椅子に浅めに腰かけ、右手の拳を握って体側へ向ける。
- 右手の手首を左手で上から抑え、力を加える。
- 右手は肘を動かさず、下から上に押し上げるようにする。
- 右手が上がったら、力を抜かないままでゆっくりと腕を下ろす。
- 左右の腕に負荷を感じながら、右肘から手までを上げ下げする。
肘の固定が難しい場合は、脇にタオルを挟んでトレーニングしてください。
負荷は少しずつ重くしよう! 上腕二頭筋を鍛えるダンベルトレーニング
ダンベルがあると、トレーニングの幅はかなり広がります。ただし初心者の方は、最初はペットボトルに水を入れたものを使っても構いません。ケガをしないように、負荷は徐々に増やしていきましょう。
基本のダンベルメニューは次の3つです。
- ダンベルカール
- ハンマーカール
- コンセントレーションカール
ちなみに、もしもダンベルを購入する場合は、おもりと持ち手が一体になったダンベルではなく、重量を変えられる可変式ダンベルがおすすめです。負荷が足りなくなったときに簡単にダンベルの重量を変えられるため、一体型のように重量ごとにいくつもダンベルを所持する必要がありません。
ダンベルカール
ダンベルカールは最も基本的なダンベルを使った上腕二頭筋のトレーニングメニューです。別名として、アームカールやバイセップカールとも言います。
ここでは片手ずつ行うバージョンを紹介しますが、両手一緒に動かすバージョンもあります。お好きな方で取り組んでくださいね。
【ダンベルカールのやり方】
- ダンベルを片手に握り、背筋を伸ばして、足幅は肩幅程度に開いて立つ。
- ダンベルを持つ手のひらを上に向け、肘を動かさないようにして肩の位置までダンベルを素早く持ち上げる。
- 限界まで持ち上げたらそのまま2秒間キープする。
- ゆっくりとダンベルを腰位置まで下ろす。
- 10回繰り返す。
- 左右を変えて、同様にする。
- インターバル(休憩)を1分とって、もう2セット繰り返す。
呼吸は止めないようにし、きつくても顔は前へ向けます。手首のケガを防止するため、手首を返さないようにしましょう。
ハンマーカール
ダンベルを縦に持って行うハンマーカールは、上腕二頭筋の長頭を効果的に鍛えます。中々腕の筋肉が発達しないと悩む方は、ハンマーカールを試してみましょう。
【ハンマーカールのやり方】
- 背筋を伸ばし、足幅は肩幅に開き、重心はつま先よりで真っ直ぐに立つ。
- 両手にダンベルを持ち、手のひらがお互いを向き合うようにする。
- 肘は若干開き、少し背中側に引いて固定し、ダンベルを肩の位置まで素早く持ち上げる。
- ゆっくりとダンベルを下ろす。
- 10回繰り返す。
- インターバル(休憩)を1分とって、もう2セット繰り返す。
ハンマーカールをする際には、ダンベルカールで使ったダンベルよりも少し軽めの重量からスタートしてください。なお、きつくなってきたら呼吸が止まりがちになりますので、呼吸を意識して続けましょう。
コンセントレーションカール
椅子などに座り、片方ずつ集中して上腕二頭筋を追い込むトレーニングメニューで、特に短頭に効果的です。
ダンベルメニューは下ろす際にゆっくりすることで筋肉を刺激します。重力に逆らいながら、ゆっくりと下ろすように注意してください。
【コンセントレーションカールのやり方】
- 両足がしっかり地面につく高さの椅子やベンチを用意する。
- 片手にダンベルを握って椅子に座る。
- 両足を広げ、少し前傾して、ダンベルを持った方の肘を同じ側の膝の内側へ当てる。
- 反対側の手は膝の上に置き、上半身を支える。
- 肘を動かさないようにし、ダンベルを持ち上げる。
- ゆっくりとダンベルを下ろし、10回繰り返す。
- インターバル(休憩)を1分とって、もう2セット繰り返す。
- 反対側の腕も同様に行う。
10回こなせない場合はダンベルの重量を軽くし、反対側の手を補助として使いましょう。腰を痛めないように、常に背中は伸ばしておきます。
上腕二頭筋を鍛える際には焦らずケガに気を付けよう!
たくましく引き締まった上腕を作るためには、上腕二頭筋の長頭と短頭のどちらも鍛える必要があります。
まずは自重トレーニングで負荷を与えて鍛え、それからダンベルトレーニングにうつるようにしましょう。
また、いずれのメニューも、最も重要なのは正しいフォームになっているかどうかです。トレーニング時はスマートフォンでトレーニング風景を撮影するなどして、自分のフォームが合っているかを確認しながら取り組んでくださいね。
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