- スポーツルーティンとは何か
- スポーツルーティンとパフォーマンスの関係
- スポーツルーティンの種類とルーティンで有名な選手
スポーツを観戦していると、アスリートたちがプレーの合間にする独特なポーズや動作を見たことがあると思いますが、これはスポーツルーティンと呼ばれるものです。
選手たちは精神を統一し、ベストパフォーマンスを出せるように行っています。
この記事では、スポーツルーティンとは何か、得られるメリットやその種類、自分に合ったルーティンの見つけ方と取り入れ方などを解説します。
スポーツに限らず、緊張やプレッシャーを感じてしまう状況で実力を発揮できないと悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
スポーツルーティンとは? 得られる3つのメリット
ルーティンとは「日課」や「決まった手順」などの意味を持つ言葉です。
たとえば、帰宅したら洗面所で手を洗う、靴を履くときは右足から履く、などもルーティンです。
特定の動作や行動を定期的に繰り返すため、意識せずとも自然に行動できるようになります。
アスリートやスポーツをする方は、これを日常生活だけでなく競技にも取り入れていることが多く、それをスポーツルーティンや競技ルーティンなどと呼びます。
野球選手のイチロー氏がしていた、バッターボックスに立つ際にバットを立てて肩を触る動きや、ラグビー選手の五郎丸歩氏がしていた指を重ねて凝視する動きなどが、スポーツルーティンですね。
では、スポーツルーティンがもたらす3つのメリットについてみていきましょう。
メリット①:フロー状態が再現できる
フロー状態とは、活動に没頭していて無我の境地のような精神的集中状態を指します。
普段の練習時には特別なプレッシャーがかかっていないため、集中して実力を発揮しやすい状態ですが、試合前や本番前には緊張から心身が硬化しがちになります。
そのようなときに、ルーティン(=決まった動作)をすることで「いつもの状態」を脳が思い出しやすくなり、フロー状態を再現しやすくなります。
メリット②:心身が安定する
ルーティンは毎回やっていることであるため、同じ動作をすることで乱れていた心をフラットにし、体からも力を抜きやすくなります。
試合や大会があると「ミスをしたらどうしよう」「きちんとできるか」などといった不安感が生まれ、極度に緊張してしまうこともあるでしょう。
しかしそのような場合にこそ、ルーティンが効果を発揮します。
普段通りの馴染みがある動作によって、平常心を取り戻せるのです。
メリット③:自信がつく
ルーティンは脳が「良い状態」を思い出すことを助けるための動作です。
過去に積み上げてきた練習でうまく行ったことを思い出し、それが自信につながるため「これをすれば大丈夫!」と思えるようになります。
スポーツルーティンの種類
スポーツルーティンと呼ばれる動きには、以下のような種類があります。
- ウェイティング・ルーティン
- プレスタート・ルーティン
- プレパフォーマンス・ルーティン
- ポストパフォーマンス・ルーティン
- ウォーキング・ルーティン
ウェイティング・ルーティン
ウェイティング・ルーティンは、試合前や待機中にするルーティンです。
有名な話は、野球選手のイチロー氏が、試合日の朝食には必ずカレーライスを食べていたというもの。
試合や大会前の朝食を同じメニューにしたり、特定のアップトレーニングを行うことで、落ち着きを得ています。
プレ・スタート・ルーティン
本番の直前にするルーティンのことです。
ラグビー選手は試合前に特定のウォームアップルーティンに取り組みますが、その中には有名な「ハカ」もあります。
ハカとはニュージーランドの先住民「マオリ族」が戦争時に行っていたダンスで、ラグビーのニュージーランド代表チーム「オールブラックス」が試合前に儀式として行っています。
精神的な準備や一致団結が目的で行うルーティンです。
プレ・パフォーマンス・ルーティン
プレ・パフォーマンス・ルーティンは実際の競技やプレーの直前にするものです。
ラグビー選手であった五郎丸歩氏は、プレースキックを蹴る前に、必ず両手を組み忍者のような恰好をして精神統一を行っていました。
彼はキックをする前に、ボールを2回まわして芝に2回叩いてセットし、3歩下がって2歩左に移動、両手を顔の前で合わせるポーズをした後に右足でキックするという「蹴るルーティン」があったそうです。
ポスト・パフォーマンス・ルーティン
ポスト・パフォーマンス・ルーティンは、競技やプレーの後にするものです。気持ちを落ち着かせたり、普段のフォームに戻すために行います。
サッカーの遠藤保仁選手は、ハーフタイムにシャワーを浴びるというルーティンがあるそうです。後半戦に向けて精神を統一するために行っているのでしょう。
ウォーキング・ルーティン
ウォーキング・ルーティンはプレーとプレーの間に行われるルーティンです。
歩きながらの深呼吸やその場でのジャンプなど、アスリートごとにさまざまなやり方があります。
テニス選手のラファエル・ナダル氏は多くのルーティンを持つことで有名ですが、髪を触ったあとに鼻を触る、パンツの位置を直すなど、ウォーキング・ルーティンだけでも複数の行動があると言われています。
自分に合ったルーティンの見つけ方・取り入れ方
精神を安定させて普段通りの力を出すため、自分に合ったルーティンを見つけてみましょう。
どのように見つけるとよいか、そしておすすめの取り入れ方を紹介します。
ルーティンの見つけ方
大切なのは、自分の目標に合ったルーティンを設定することです。
自分はパフォーマンスを向上させたいのか、メンタルを安定させたいのか、自信を持ちたいのか、まずは一番叶えたい目標を決めましょう。
たとえば、パフォーマンスを向上させたいとします。
そのためには思ったように動く体作りや、柔軟な筋肉が必要だとわかりますよね。
その場合は、練習前のストレッチやウォーミングアップだけでなく、独自の練習法を考え必ず行うようにする、筋トレで体作りを行う、指や足の動きをスムーズにする動作を調べて取り入れる、などが必要です。
そして、メンタルの安定が目標であれば、呼吸法を取り入れる、瞑想する、日記を毎日書いて気持ちの整理をする、などがよいかもしれません。
取り入れ方
複雑なものは続かず忘れてしまうこともあり、続けられないことに対してストレスを感じる方もいるため、できるだけシンプルで簡単なことから始めるようにしましょう。
たとえば、毎朝同じ時間に起きる、練習前は必ず2回ジャンプする、などです。
瞑想を毎日すると決めると挫折するかもしれないと考えるなら、まずは5分間じっと座ることから始めてみるのもよいでしょう。練習前に20秒目を閉じる、という形で取り入れてみるとよいかもしれません。
また、ルーティンは定期的に見直しをして、効果を確認するようにしてください。必要に応じて変更したり調整したりすることで、より効果的になっていきます。
スポーツルーティンはパフォーマンスを確実に向上させる
多くのアスリートたちが、自分のパフォーマンスを向上させるためにルーティンを利用しています。
決まった行動を行うことで気持ちが落ち着き、普段通りの力を出しやすくなるのです。
スポーツで結果を出したいと考えている方は、自分なりのルーティンを作って試してみましょう。
まずはシンプルなものから始めてみて、うまくいったと思えたら取り入れる、違和感があるなら別のものを試すなどして、調整していくことがおすすめです。