「ジョギングしても全然痩せない」「有酸素運動を頑張っているのに体力がつかない」——そんな悩みの原因は、実は運動が「ちょうどいい強度」からズレていることにあるかもしれません。近年、持久系アスリートやトレーナーの間で注目されている「ゾーン2トレーニング」は、意外にも”キツくない”運動の方が体づくりに効果的だという考え方に基づいています。この記事では、ゾーン2トレーニングの仕組みと、多くの人が陥りがちな失敗について、具体的に解説します。
ゾーン2トレーニングとは、心拍数のどの範囲を指すのか
ゾーン2とは、最大心拍数のおよそ60〜70%程度の強度で行う運動のことです。最大心拍数の目安は「220-年齢」で計算されることが多いですが、体力や個人差によってズレが大きいため、実際には「軽く会話ができる程度」のペースかどうかが分かりやすい目安になります。息が弾んで会話が途切れるようなら、それはゾーン2ではなくゾーン3(中強度)に入ってしまっている可能性が高いです。ウォーキングよりは速いけれど、ジョギングとしては物足りなく感じるくらいのペース、というのが実際の感覚に近いとされています。
なぜ「キツくない運動」が効果的なのか
2021年に発表されたコロラド大学のイニゴ・サン・ミラン教授らの研究では、ゾーン2の強度で運動を続けることで、細胞内のミトコンドリアの数と機能が改善され、エネルギーを作り出す効率が高まることが示されたと言われています。ゾーン2は糖質ではなく脂肪を主なエネルギー源として使う強度帯であるため、長時間続けても疲労が蓄積しにくく、結果として脂肪をエネルギーとして使う体質づくりにつながりやすいと考えられています。強度を上げてハアハアと息を切らす運動よりも、じっくり長く続けられる運動の方が、体の土台となる持久力の基盤を作るという意味では理にかなっていると言えそうです。
9割の人がやりがちな、たった1つの失敗
ゾーン2トレーニングで最も多い失敗は、実は「頑張りすぎてしまうこと」だと言われています。「これくらいなら余裕」と感じてついペースを上げてしまい、気づけばゾーン3に入り、脂肪ではなく糖質を優先的に消費する強度になってしまうケースが非常に多いようです。特に運動を始めたばかりの方は、主観的には「ラク」と感じていても、実際の心拍数や体への負担はかなり高くなっていることがあります。これは、体力がまだ運動強度に慣れていないために起こる現象で、感覚だけに頼らず、可能であれば心拍数を目安にペースを意識的に落とすことが、遠回りに見えて実は近道になります。
NEIGHBORFITでの取り組み
NEIGHBORFITのパーソナルトレーニングでは、自己流では気づきにくい「頑張りすぎ」のクセを客観的に確認しながら、一人ひとりに合った運動強度でメニューを組み立てています。TRXやヨガなど、心拍数を上げすぎずに続けられるプログラムも取り入れているため、日常的な運動習慣の土台づくりとして活用いただいています。
まとめ
ゾーン2トレーニングは、一見物足りなく感じるほどの軽い強度こそが、体の土台となる持久力や代謝の効率を高める鍵になるという考え方です。「頑張りすぎない」を意識的にコントロールすることが、遠回りのようで実は効果への近道になります。
