- 睡眠のゴールデンタイムとは何かについて
- 睡眠と成長ホルモンの関係性について
- 睡眠の質を高める方法について
「睡眠のゴールデンタイム」という言葉を見聞きしたことがありますか?
睡眠は人の健康や美容にとって、とても大切なものです。
若々しく元気でいるためには質のよい睡眠を取る必要があるのですが、その睡眠の質は「ゴールデンタイム」がきちんとくるかどうかに左右されます。
この記事では、睡眠のゴールデンタイムとはどのようなものか、ゴールデンタイムに分泌される成長ホルモンや成長ホルモンがわたし達に与える影響、そしてしっかりゴールデンタイムを迎えるためにできることなどについて解説します。
目次
睡眠のゴールデンタイムとは?
睡眠のゴールデンタイムとは、睡眠中に成長ホルモンが盛んに分泌される時間帯のことを言います。
入眠から約90分後ノンレム睡眠に入ったタイミングで成長ホルモンの分泌量が最大になります。
就寝して約1時間半後~3時間(90分のサイクルを2回繰り返した時間)までがゴールデンタイムとされています。
かつては22時~2時までがゴールデンタイムであると言われていた
今までは、肌や睡眠に関するゴールデンタイムは22時から2時の間と言われてきました。
それは、かつて人の活動時間は日中に太陽が出ている間であることが一般的で、基本的に夜は寝ていたからですね。
しかし現在は、文明が発展して夜でも活動ができるようになったため、人の生活は大きく変化しています。
人によって生活習慣が異なるため、睡眠を取れるタイミングも異なることから「成長ホルモンが盛んに分泌される時間にも個体差がある」ということです。
眠れば必ずゴールデンタイムがあるわけではない
ただし、睡眠の質が悪い場合や眠りが浅い場合は、入眠から90分経っても成長ホルモンの分泌量が多くなりにくいと言われています。
そのため睡眠の質を上げ、熟睡することがとても大切です。「何時に寝るか」ではなく「いかに最初の深い睡眠の質をよくできるか」が問題なのです。
とはいえ、入眠後に深い睡眠に入れていれば睡眠時間は短くてもよい、というわけでもありません。
まとまった睡眠時間の確保によって脳や体がしっかり休まるため、短時間の睡眠を何度も取るよりは、1回のまとまった睡眠時間を取る方が心身にとって効果的であると言われています。
睡眠のゴールデンタイムに分泌される成長ホルモンとは?
成長ホルモンは脳下垂体から分泌される人の健康を支えるホルモンで、一生の間に分泌され続けます。
分泌量は思春期前後にピークを迎え、年齢を重ねるにつれて減少していきます。
成長ホルモンの主な役割は筋肉や骨、皮膚を丈夫に保ったり、代謝を促して脂肪を分解することです。
そのため、成長ホルモンの分泌が減少すると、心臓病や糖尿病、肥満などの生活習慣病のリスクが高まります。
また、骨や筋肉、皮膚が弱くなるという影響もあるでしょう。
成長ホルモンが体に与える良い影響
以下は、成長ホルモンが体に与える代表的な良い影響です。
- 疲労回復させ若々しく健康な体を維持する
- 太りにくい体になる
- メンタルが安定する
- 肌がきれいになる
つまり逆を言うと、成長ホルモンの減少は老化現象を招くのですね。
そのため、日常生活で少しでも成長ホルモンの分泌を促す行動をとるようにしていきましょう。
睡眠中にしっかりゴールデンタイムを迎えるためにできること
睡眠中にゴールデンタイムを迎え、しっかり成長ホルモンを分泌させるためにできることを解説します。
- 食事は就寝の3時間前までに終わらせる
- ぬるめの湯に浸かる
- 夜のカフェインやアルコール摂取は控える
- 夕方に軽く運動する
- 眠る前にストレッチする
- 寝室の環境を整える
食事は就寝の3時間前までに終わらせる
食事をしてから消化が完了するまでに、約3時間かかると言われています。
食後すぐに寝てしまうと、胃腸が消化に動いているため脳や内臓は働き続け、深い眠りにつく妨げになります。
そのため、食事は就寝の3時間前まで、難しい場合でも2時間前までには終わらせるようにして、就寝中は内臓も休ませるようにしましょう。
さまざまな事情で食事が遅くなるという場合は、できるだけ消化の良いものを腹6分目まで食べるようにするなど、胃腸の負担を和らげる工夫をしてみてください。
ぬるめの湯に浸かる
睡眠の質を高めるためには、リラックスと全身の筋肉の緊張緩和が必要です。
夜はシャワーで済ませず、湯舟に40度くらいのぬるめのお湯を張り、ゆっくりと浸かりましょう。
熱いお湯が好きという方もいますが、湯温が高すぎると返って神経が興奮します。
しばらく肩まで浸かったあとは、デトックス効果が期待できる半身浴もおすすめです。
半身浴はのぼせを抑えながら体を芯部から温められるため、緊張をほどけますよ。
なお、夜のお風呂タイムは眠る1時間半前から2時間前がおすすめです。
お風呂で上がった体温が徐々に下がってくる過程で眠気が引き起こされ、スムーズな入眠につながります。
夜のカフェインやアルコール摂取は控える
カフェインには覚醒作用があります。眠る前にコーヒーや紅茶などを飲んでしまうと、目が冴えてしまってスムーズに眠りにつけないことも。
カフェインの分解には時間がかかるため、夕方5時以降はできるだけ飲まないことがおすすめです。
また、アルコールの摂取にも注意しましょう。アルコールも興奮剤の一種であるため、酔うと眠気に襲われますが、睡眠自体は浅くなりがちです。
ナイトキャップはやめ食事と一緒に楽しむ程度にして、眠る前にはお水を飲んで体内のアルコール濃度を薄めてくださいね。
▼以下の記事でカフェインの効果について解説しています。
夕方に軽く運動する
人間の筋力が最も高まる時間帯は午後2時から6時までと言われています。
朝や夜にくらべて身体能力が高くなり、体温が上がりやすく交感神経の働きも活発になるため、昼過ぎから夕方にかけて日常的に運動することがおすすめです。
とは言っても、ジムにいって2時間もハードなトレーニングをする必要はありません。
エレベーターやエスカレーターは使わない、隣駅まで歩く、休憩時間にストレッチをするといった程度で構いませんので、体を使うようにしましょう。
運動によってストレスが発散されるうえに、適度な肉体疲労は入眠しやすくしてくれます。
▼以下の記事で筋トレ時間と効果的な時間帯について解説しています。
眠る前にストレッチする
お風呂で筋肉の緊張をほぐしたら、眠る前にはストレッチで全身の筋肉を伸ばして血流を促進し、呼吸を整えましょう。
痛気持ち良いという程度の負荷をかけて、手足や首周辺、胴を伸ばしてください。呼吸に意識を向けると、深い呼吸がしやすくなり全身に酸素が運ばれます。
▼以下の記事で熟睡を促すヨガポーズについて解説しています。
▼以下の記事で疲労回復のためのストレッチについて解説しています。
寝室の環境を整える
寝室は「眠るための部屋」と決め、テレビや作業机などは極力置かないようにしましょう。
寝具は肌が気持ちよいと感じるものを選び、枕の高さにもこだわることがおすすめです。
眠る前から部屋の照明は落とし、ゆったりした気持ちで眠る準備を整えてください。
良質な睡眠でゴールデンタイムの恩恵を受けよう!
睡眠のゴールデンタイムとはすなわち、成長ホルモンの分泌が多くなる入眠後の約3時間を指します。
この時間にしっかり成長ホルモンを分泌できるかどうかが、健やかな心身を作るうえでの鍵です。
睡眠時間は、人生の3分の1を占めると言われています。
毎日を気分よく元気に過ごすためには睡眠がとても重要であるため、今一度、睡眠の質を上げることについても考え、できることをやってみてくださいね。
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