この記事でわかること
- 主体性と自主性の違いについて
- 主体性が子どもの将来に与える影響
- 子どもの主体性の育み方
デジタル技術の発展により、AIが台頭し更なる進化により、これからの将来は現代よりも人がおこなう仕事、人が手を動かす必要がある仕事は激減すると言われています。
そんな現代社会の中で生き抜くために必要と言われているのが「主体性」です。
しかし、主体性を身につけるためにはどうすればいいのか、子どもの内から主体性を養うことはできるのかと悩んでしまう方も多いでしょう。
この記事では、子どもが主体性を身につけるために親ができることを解説します。
そもそも主体性とは何か、自主性と主体性の違い、主体性を持つ子供と持たない子供の特徴、主体性を養うメリットを解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
子どもに必要と言われる主体性とは?
主体性とは、自分で行動を決めて実行する能力のことです。
他者のアドバイスを聞くことはあっても、最終的には自分で意思決定をしその行動にも責任を持つ性質を指します。
物事から知識を得たり理解したりするだけでなく、得た知識を生かして何ができるのかを考え、自らで行動できる力が求が、先を見通せない現代社会を生き抜いていくために必要であると言われています。
自主性と主体性
似たような言葉に「自主性」がありますが、こちらは他者が決めたルールに則って、自分を律しながら行動を起こせる能力のことです。
社会に適応するには必要な能力ですが、自主性は「あらかじめ何をすればいいのかが決まっている物事」に対しての行動力であるため、創造性のある取り組みをするには主体性が必要です。
▼子どもの自主性については以下の記事で詳しく解説しています。
主体性を持つ子供の特徴・持たない子供の特徴
主体性を持つ子どもは自分で考えて行動できるため、失敗を恐れずに新しいことにチャレンジできます。
自分の意見を持ち、それをはっきりと口に出して自ら人に関わっていくため、他人との関係も築きやすいと言えるでしょう。
一方、主体性がない子供は、自分で考えて行動することが身についていません。自分の考えに自信が持てず、他力本願になりがちです。
周囲に流されやすく、周囲と同じものを選んで安心したり親の顔色をうかがったりするといった特徴があります。
主体性がない人は人との衝突が少ないため、円滑な人間関係が築けることが多いかもしれません。
主体性が将来、子どもの役に立つ3つのポイント
主体性が将来、子どもに役に立つポイントは以下の3つです。
主体性が将来に役に立つポイント
- 困難や課題を乗り越える方法を考え出せるようになる
- ポジティブな思考が育つ
- コミュニケーション能力が育つ
困難や課題を乗り越える方法を考え出せるようになる
人生にさまざまなトラブルは付きものです。
人間関係や生活環境など挙げたらキリがありませんが、大人になるにつれて直面するトラブルも多く、困難なものになります。
困難に直面した際、克服や対応の仕方は人によって異なりますが、主体性を持って取り組む / 取り込まないことによって状況は大きく変わります。
主体性を持って困難に立ち向かう場合は、気落ちしたまま諦めたまま終わらせるのではなく、なぜ困難に直面しているのかを調べて、解決法を模索し、自分の経験や知識から考えて行動します。
主体性を持つということは、その行動により生じたリスクも背負う覚悟をしているため、責任感を持って取り組むことも期待できます。
主体性を持つ人はよく「リーダーシップのある人」と言われます。
周囲からは心強い味方だと認識され、人望が厚く慕われる人に多く見受けられます。
ポジティブな思考が育つ
主体性を持つことで、失敗したときにクヨクヨ悩むのではなく、別の方法でやってみようとポジティブに考えられるようになります。
それは、主体となって行動をする上で責任や使命感も同時に持っているため、自らの解決策や打開策を考えられるようになります。
主体性を持っていると物事へ積極的に挑戦するようになります。
当然ながら失敗の数も人よりは多くなりますが、失敗の数だけ経験値や知識が増え、行動から何かを学ぶことを習慣化できます。
コミュニケーション能力が育つ
主体性は他人と進んで対話をしようとする力にも役立ちます。
初対面でも積極的に人に話しかけたり、自分や相手のことを考え、意見を述べられるため、コミュニケーション能力がどんどん育つようになります。
家庭でできる子供の主体性を育む方法
子供の主体性を育てるため、親や周囲の大人ができることを考えてみましょう。
家庭でできる主体性の育み方
- 子供が集中・夢中になっているものを応援する
- 干渉しすぎないようにする
- 自分で選ばせる
- 失敗を叱らない、責めない
- 子どもの話をよく聞く
子供が集中・夢中になっているものを応援する
いくらポジティブ思考な人であっても、誰でも主体的になれるときと、なれないときはあるものです。
大人でもなんとかやる気を起こして頑張るときと、飲食忘れて夢中で取り組めるときがありますよね。
子供も同じで、子供が好きなものに取り組んでいるときは、集中していたり夢中になっていたりしています。そのときが主体性を養うチャンスです。親は子供が何に夢中になっているのかを観察し、環境を整えて応援するようにしましょう。
干渉しすぎないようにする
子供の行動に大人がいちいち口を出すと、子供は「言われた通りにする」ことだけを学ぶようになってしまいます。
そのため、命にかかわること以外については、口を出したい気持ちをぐっと我慢して、子供の行動や挑戦を見守る姿勢を大切にしましょう。
主体性とはゼロから何かを作り出せる行為です。親や周囲の大人に言われてやったこと、やり方を教えられて成功したことは、本当の意味で主体性を持って動いたとは言えません。
自分で選ばせる
今日どんな服を着るか、お昼ご飯に何を食べたいか、どんな習い事がしてみたいか、何であってもまずは子供に選ばせてみましょう。自分の好みや意思がどのようなものかを学ぶには「選ぶ」という行為が必要です。
ただし、それまで親が「こうしなさい」「これにしなさい」と選んで決めてきたのに、いきなり子供に選ばせようとしても子供は混乱して対処できません。
最初は「これとこれではどちらがいい?」と狭い選択肢の中から選ぶことを学ばせてください。そして、次第に「何が食べたい?」といったように選択肢を広げ、最終的には「どう考える?」ができるまで促します。
失敗を叱らない、責めない
子供が自分で考えて行動した結果、もしも失敗した場合に「ほらみなさい、無理だって言ったでしょう」や「どうして失敗したの!」といった否定はしないようにします。
まずはチャレンジしたことを認め、途中の努力を褒め、次は成功するためにどうすればいいかを一緒に考えることが大切です。
失敗しても親に叱られない、がっかりされないという経験は、子供の自己肯定感を育てることにつながります。自己肯定感が高くあることで、「とにかく自分でやってみよう」という主体性を伸ばすことに役立つのです。
子供の話をよく聞く
子供の心の発達速度や思考のペースは、個体差があります。
子供の主体性を養うためには、その子に合ったペースで動くことが大切です。
気持ちをうまく言葉にできない子も多いので、まずはゆっくりと話を聞くことからスタートしましょう。
早くしなさいと急かすと、本当は言いたいことではなかった言葉が出たり、自分の気持ちに嘘をついてしまう可能性が高まります。
子供の自主性を養う行動を意識しよう
主体性がある人にはリーダーシップが生まれるため、周囲から信頼を得やすくなるほか、自分の気持ちを大切にしながら新しい物事へ挑戦できる力を持てます。
大切な子供が自分の望む人生、自分らしい生活を営めるよう、親や周囲の大人は普段から子供の自主性を養う行動を意識して、子供に対応するようにしましょう。
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