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高齢者も筋力アップ! おすすめの筋トレメニューとメリット・注意点を解説

フィットネス

高齢者も筋力アップ! おすすめの筋トレメニューとメリット・注意点を解説

年を重ねると、少しずつ筋力が落ちだし、それに伴って持久力や体力も落ちていきます。ちょっとした動作が億劫になったり、足の筋力も衰えたりしますので自力で立つこともしんどくなったりすると、不安で悲しい気持ちにもなりますよね。

しかし筋肉はいくつになっても鍛えられるもの。普段から気を付けて運動するように意識することで、日常生活の行動はとても身軽で安全になります。

この記事では高齢者が筋トレや運動をすることのメリット、筋トレをするうえで注意したいこと、具体的なおすすめのトレーニングメニューなどを紹介します。

 

筋力アップはなぜ必要? 齢者が筋トレや運動をすることによるメリット

筋力アップはなぜ必要? 齢者が筋トレや運動をすることによるメリット

子供から大人までが受ける、運動することによる一般的なメリットは、以下の4つがあります。

  • 筋力アップ
  • 骨格筋量の増加
  • 体脂肪の減少
  • 生活習慣病の予防や改善

 

人は運動することで筋肉を太く強く丈夫にし、基礎代謝を向上させて血流を促進し、さまざまな病気の改善や予防につなげます。つまり、自らの心身を守って生き生きとした毎日を送るために、運動が推奨されているわけです。

高齢者の場合はそれにプラスして、以下2つのメリットも出てきます。

  • サルコペニアやフレイル、ロコモティブシンドロームの予防や改善
  • 生活機能の向上

 

特に高齢者にとってのメリットである以上の2点について、次で説明しましょう。

 

サルコペニアやフレイル、ロコモティブシンドロームの予防や改善

以下の3つは、年を重ねることで誰にでも起こりうる現象です。

サルコペニア:加齢に伴って筋肉が減少する現象
フレイル:加齢による虚弱で介護が必要となる現象
ロコモティブシンドローム:運動器の疾患によって移動機能に支障をきたす現象

いずれも原因は、筋肉の衰えと筋肉量の減少によるもの。しかし筋肉はいくつになっても鍛え、増やせるものであるため、運動や筋トレに取り組むことが3つの現象の改善や予防につながります。

参考:厚生労働省:e-ヘルスネット「サルコペニア」

参考:公益財団法人長寿科学振興財団:健康長寿ネット「フレイルとは」

参考:公益財団法人長寿科学振興財団:健康長寿ネット「ロコモティブシンドロームとは」

 

生活機能の向上

日常生活を送るうえで大切な姿勢の維持や足上げ機能、瞬発力などは、筋肉があってこそできることです。姿勢を維持できなければバランスが崩れ、さまざまなところに痛みが出るでしょう。足が上がらなければ凹凸に引っかかって転ぶ恐れが増えますし、瞬発力がなければとっさに動けません。

筋トレをすることで筋肉量を維持、もしくは増やして丈夫にすることにより、生活機能の向上が望めます。

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高齢者が筋トレをするうえで気を付けたい注意点

高齢者が筋トレをするうえで気を付けたい注意点

高齢者が筋トレをするときに気を付けることは、次の2点です。

  • 個人の運動レベルに合った負荷で行う
  • 有酸素運動・無酸素運動(筋トレ)・バランス運動に取り組む

 

個人の運動レベルに合った内容・負荷で行う

高齢者の場合は、若者に比べて筋組織が傷つきやすくなっています。そのため、若者に比べてトレーニングが病気やケガ、関節の痛みにつながりやすいと理解しておくことが大切です。

また、体力レベルや普段の身体活動、疾病状況などが人によって異なります。そのため、個人にあった負荷強度でトレーニングに取り組むようにしましょう。

 

有酸素運動・筋トレ(無酸素運動)・バランス運動に取り組む

何かひとつを継続することは大切ですが、高齢者の方にはさまざまな運動を少しずつ取り入れることをおすすめします。

  • 有酸素運動で心肺機能を刺激して血流を促す
  • 筋トレ(無酸素運動)で筋肉量や持久力を増やして代謝を上げる
  • バランス運動で体幹を鍛え、転倒や転倒の結果の怪我予防を行う

 

厚生労働省の発表によると、高齢者が行う運動の理想バランスは、有酸素運動1:筋トレ部位別に1ずつで3:バランス運動2のバランスです。

たとえば、ウォーキングを20分以上、スクワット(下半身)とブリッジ(背中)、腕立て伏せ(上半身)をそれぞれ、さらにバランス感覚を鍛えるバランスボールやランジなどの運動を2つするといった具合です。

参考:厚生労働省「高齢者を対象にした運動プログラム」

 

いざ筋力アップ! 高齢者に継続してほしいおすすめ筋トレとバランス運動

いざ筋力アップ! 高齢者に継続してほしいおすすめ筋トレとバランス運動

では、具体的なメニューを紹介しましょう。いずれも自重運動と呼ばれる、自分の体重を負荷として利用するトレーニングです。

  • スクワット
  • バックブリッジ
  • 膝付き腕立て伏せ
  • カーフレイズ
  • 片足上げ

 

スクワット

スクワット

スクワットをすることで、お尻・太もも・ふくらはぎ・お腹といった大きな筋肉が鍛えられるため、姿勢の維持や持久力向上のためにもおすすめです。

 

【スクワットのやり方】

  1. 両足を腰幅くらいに開き、胸を張り背筋を伸ばして直立する。
  2. 両手は胸の前で組み、顔は正面へ向ける。
  3. 息を吸いながらお尻を突き出すようにし、太ももが床と並行になるまで腰を下げていく。
  4. 太ももと床が平行になったら3秒キープする。
  5. 息を吐きながら膝を伸ばして元の体勢に戻る。
  6. 10回を1セットとして3回繰り返す。

 

注意点は、しゃがんだときに膝がつま先より前にでないようにすることです。膝がつま先よりも前に出ていると、膝を痛める原因になるため気を付けましょう。勢いよく上下に動くのではなく、ゆっくりと動く方が効果的です。

 

バックブリッジ

バックブリッジ

バックブリッジは、一般的なブリッジを手を使わずに行います。負荷が少ないため、力がない方にも取り組みやすい種目です。

お尻と体幹を鍛えましょう。

 

【バックブリッジのやり方】

  1. 仰向けに寝転び、両ひざを立てる。
  2. 両手は体の横で自然に伸ばし、脱力しておく。
  3. 腰を床から浮かし、膝から肩までが一直線になるように持ち上げる。
  4. そのまま10秒キープする。
  5. ゆっくりと腰をおろす。
  6. 10回繰り返す。

 

膝から肩までを一直線にしようとした結果、腰を上げすぎてしまう方がたくさんいます。背中を反りすぎないように注意しましょう。

 

膝付き腕立て伏せ

膝付き腕立て伏せ

一般的な腕立て伏せより負荷がかからないため、シニアにおすすめのバージョンです。膝をついて腕立て伏せを行いましょう。

 

【膝付き腕立て伏せのやり方】

  1. 床の上にうつ伏せになり、両手を伸ばして上半身を持ち上げる。
  2. 両ひざを床につけたままで、両足は浮かせてクロスしておく。
  3. 両手は肩幅より大きめに開いて、肩の真下にくるようにする。
  4. 背筋を伸ばしてお腹に力を入れ、目線は少し前の床を見る。
  5. 息を吐きつつ肘を曲げ、上半身を下げていく。
  6. 限界まで胸を床に近づけたら、息を吸いながら肘を伸ばして元の体勢に戻る。
  7. 10回繰り返す。

 

このバージョンでも少し厳しいという場合は、両足を床につけた四つん這いの形でやってみましょう。

 

カーフレイズ

カーフレイズ

カーフはふくらはぎのことです。足を上げ下げする運動で、ふくらはぎを刺激していきましょう。

 

【カーフレイズのやり方】

  1. 両足を腰幅に開いて直立する。
  2. ゆっくりとかかとを床が上げる。
  3. つま先立ちのままで5秒キープする。
  4. ゆっくりと床にかかとを下す。
  5. 1セットを20回として3セット繰り返す。

 

呼吸は止めずに自然に行います。バランスを保つのが難しい場合は壁や椅子の背に手をついて行ってください。

 

片足立ち

片足立ち

片足だけを上げる運動で、バランス感覚を鍛えましょう。慣れてきたら、目をつむって行うとさらに効果的です。

 

【片足上げのやり方】

  1. 背筋を伸ばして直立する。
  2. 右足だけを床から浮かせる。
  3. そのまま30秒キープする。
  4. 左足も同様に行う。
  5. 1日1回、継続して行う。

 

バランスを保つことが難しい場合は、壁に手をつけてから始めて見てください。バランスを保つことに慣れてきたら少しずつ壁につく手を離していき、まずは壁に手をつかない状態でも体勢をキープできるように心がけて見ましょう。

最初は10秒を目安に取り組んでください。徐々にバランス力が鍛えられてくると、10秒以上余裕を持って体勢を維持し続けられるようになりますので、少しずつキープする時間を伸ばしていきましょう。最長で20秒ほどを目安に取り組みましょう。

 

高齢者だからこそ筋トレは有効!積極的に取り組んで活力を養おう

年を重ねることに、誰でも筋肉の量が少なくなり衰えてきます。しかし、筋肉はいくつになっても使うことで強くも太くもできるもの。筋力アップを目指して筋トレをすることで、痛みや不安から離れられます。

日常生活をスムーズに送れるよう、また、さまざまな怪我や病気の予防のためにも、運動を継続させるようにしましょう。

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