- 魔の2歳児のイヤイヤ期について解説
- なぜイヤイヤ期が始めるのか
- 子どものイヤイヤ期への対処方法
2歳前後に訪れる「イヤイヤ期」は、子どもが何に対しても嫌と首を振り、ときには号泣したり暴れたりして抵抗する時期を指します。
成長の過程だとはわかっていても、疲れきってしまう保護者の方も多いでしょう。
イヤイヤ期が起こる理由については脳の前頭前野が十分に発達していないことからではないか、と言われており、自分の感情を言葉でうまく伝えられないことによるイライラだと考えられます。
この記事ではイヤイヤ期とは何か、保護者の対応方法、困ったときの相談先などについて解説します。
イヤイヤ期は本当に困ることが多いのですが、必ず終わりは来ますので、できるだけ淡々と対処していきましょう。
目次
イヤイヤ期は自己主張が強まる時期
イヤイヤ期は成長過程のひとつです。
それまで従順で素直だった子どもが急にすべてを拒否し出し、泣いて暴れることもあるため、「魔の2歳児」とも呼ばれます。
自己主張が強まり、あらゆることに関して「イヤ」「ダメ」と言うようになりますが、子どもも自分の気持ちをうまく言い表せないため、単にイヤイヤとダダをこねるように見えてしまうことが特徴です。
イヤイヤ期の始まりと終わりの時期
一般的には、イヤイヤ期の始まりは2歳ごろからです。
しかし赤ちゃん本舗が取ったアンケートによると、1歳半ごろからのスタートが62%と多く、3歳以降という回答もありました。
終わったと感じた時期は、同アンケートでは3歳ごろが最多で41%、ついで2歳半ごろでした。
この結果から見ると、多くの場合、イヤイヤ期は1年から1年半ごろで終わりを迎えています。
参考:赤ちゃん本舗「先輩たち459人に聞きました!イヤイヤ期について教えて!」
イヤイヤ期の特徴
以下は、イヤイヤ期の特徴的な態度・行動です。
- 歯磨きを拒否する
- お風呂を拒否する
- 親の選んだもの(服や靴)を身につけることを嫌がる
- ご飯を拒否する
- 行動の度にイヤだと泣く
- 人目がつくところで泣き叫んでダダをこねる
その他、好き嫌いが激しくなったりこだわりが強くなったりと、イヤイヤ期のバリエーションは子どもによってさまざまです。
イヤイヤ期の子どもへの対応方法
では、イヤイヤ期の子どもへの、対応方法をみていきましょう。
泣いて激しく暴れるときなどは一度待つことも必要ですが、日常生活の中では以下に示すような対応をこころがけてみてください。
- 気持ちを代弁する
- ある程度はやりたいようにやらせる
- ちょっとしたことも褒める
- 気付かれないサポートをする
気持ちを代弁する
前述したように、子どもはまだ脳の発達が未熟で、自分が嫌だと思ったことも言葉では説明できません。
そのため感情を爆発させるのですが、親が子どもの気持ちを代弁することで、子どもの中でぐちゃぐちゃになってしまっている気持ちが整理されやすくなります。
「イヤだ!」と泣いているなら「イヤなのね」、「服はイヤだ!」と怒ったなら「この服は着たくないのね」といったように、繰り返して子どもの気持ちを代弁してみましょう。
否定されない、受け入れてくれている、という事実が、子どもの安心感につながります。
ある程度はやりたいようにやらせる
イヤイヤ期は第一次反抗期でもあります。
反抗期とは、自立心がでるからこそ起こるもの。子どもがやりたがっていることは、サポートを挟みつつできるだけやらせてみましょう。
子どもはうまくできないことが大半であるため、本当に急いでいるときは時間も余裕もなく難しいこともあります。
しかし少しでも時間に余裕があるときは、どうせできないと決めつけたりせずさせてみることが大切です。
また、結果的にできなかったとしても、叱責したり嫌味を言ったりはしないようにしましょう。
萎縮して物事に興味を失う恐れがあります。もちろんできたときには、しっかりと褒めてあげてくださいね。
ちょっとしたことも褒める
イヤイヤ期は子どもがかんしゃくを起こしやすい時期ですが、やはり褒めてもらうことで心が落ち着きます。
ご飯を食べられた、自分で体を拭けた、服を取ってこられたといった、小さなことでも褒めるようにしましょう。
子どもは認められたと感じ、次も頑張ろうという気持ちがわいてきます。
気付かれないサポートをする
イヤイヤ期には、子どもの「自分でやりたい」という気持ちを受け止めることがとても大切です。
しかし、親が手助けしようとすると泣いて怒ることが多いもの。そのため、気付かれないサポートをしてみてください。
たとえば一人で手を洗えるように、洗面台の下に台をおいておく、一人で着替えられるように服を引き出しの一番下にしまう、などです。
イヤイヤ期に疲れたときの相談場所
子どものイヤイヤ期は、保護者にとって非常に疲れる時期です。
子どもの傍若無人さに嫌気がさしてしまうことも多いでしょう。
ストレスが溜まると親子ともによくない状況に陥ってしまうため、悩みを重ねる前に他の人に相談するようにしてください。
親や配偶者、きょうだいや友達以外にも、以下のような相談場所が用意されています。
- 自治体の相談窓口
- 保健センター
- 子育てホットライン・よりそいホットライン
自治体の相談窓口
名称はさまざまですが、自治体には子育てに関する相談窓口があります。
もちろんイヤイヤ期の子どもについての相談も受け付けてくれますので、話しを聞いてもらってください。
電話対応の有無や相談受付時間などは施設によって異なるため、まずは自治体が発行している広報誌やWebサイトなどを確認してみましょう。
保健センター
地域にある保健センターは、母子保健法に則って、保健師が子育てについての悩みを聞いてくれる場所です。
乳幼児健診や家庭訪問などを利用して、悩みについて話してみましょう。
小児科医や助産師、保健師による日常生活全般に関する指導も行っています。
子育てホットライン・よりそいホットライン
子育てホットラインは日本保育協会が運営している電話相談窓口のことで、名前は「ママさん110番」です。
1人30分程度の時間を取って、保健師や元保育園長などのスタッフに匿名で相談できます。
なお、相談そのものは無料ですが、通話料は発信者の負担になります。
また、誰もが利用できる電話相談窓口の「よりそいホットライン」もあります。
こちらは子育てに関することだけでなく、自分のこと、家族のこと、仕事のこと、お金のことなど、人生におけるさまざまな悩みを聞いてもらえることが特徴です。
24時間受付で通話料もかかりません。気軽に利用してみましょう。
参考:社会福祉法人日本保育協会「育児相談電話」
参考:一般社団法人 社会的包摂サポートセンター「よりそいホットライン」
イヤイヤ期は成長の証! 悩みは人に相談しながら子を見守ろう
子どもが1歳半ごろからスタートするイヤイヤ期は、最初の反抗期とも呼ばれています。
正常な発達段階におけるひとつの過程であるため、子どもが変になってしまったと気に病む必要はありません。
多くの場合、1年や1年半程度で自然に落ち着いてきます。
ただし、渦中にいる保護者にとってはなかなかにつらいものですよね。
毎日のひとつひとつの行動に対して子どもがかんしゃくを起こすこともあり、精神的にも肉体的にも疲労が溜まってしまいます。
ストレスを溜めすぎて気持ちが折れないよう、ぜひ誰かに相談するようにしてください。イヤイヤ期は、いずれ収まります。
深呼吸をし、できるだけ冷静に対応していきましょう。
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