子育ては、波乱万丈。多くの喜びと同時に、不安や怒りに襲われることも多いですよね。我が子により良い人生を願うのは自然なことですが、そのために、多くの親御さんがたくさんの悩みを抱えています。
この記事では子育てのよくある悩みを4つに大別し、それぞれを解説します。悩んでいるのは自分ひとりだけではありません。
ひとつずつ、改善・解消するヒントを見つけていきましょう。
目次
子育てには悩みが付きもの!子の年齢によって悩み事は変化する
厚生労働省による「第6回21世紀出生児縦断調査結果の概要」とは、21世紀の初年に出生した子の実態と経年変化状況を観察するため、同じ対象者を1〜6回まで継続的に調査したものです。
この調査結果から、親が子育てで悩む内容やその変遷がわかります。
たとえば1回目は「仕事や家事が十分にできない」のポイントが高かったのですが、6回目には「仕事が十分にできない」へ変化しています。
これは子どもの世話をすべてしなければならなかった時期と、食事やトイレの介助などから解放され夜も寝てくれるようになったため、家事は行いやすくなったからであると読み解けます。
また「子どもが言うことを聞かない」ことや「子育てで出費がかさむ」は、調査回数を重ねるごとにポイントが上がっていきました。
子育ての悩みの中身は変化しますが、悩みが尽きることはないとわかります。
子育て中のよくある悩み【子どもにかかるお金】
子育て中のよくある悩みの中で、子どもにかかるお金については、以下のような不安や疑問を持つ方が多いようです。
- 教育費がどのくらいかかるのかわからない
- どのくらいのペースで貯金をすればいいのかわからない
現代の日本では、保育園や幼稚園から大学までひとりの子を通わせる場合、おおよそ1,000万円ほどかかると言われています。
高校や大学で私立にいけば2倍以上の費用が必要なうえに、習い事や塾にいくならさらにプラスしなければならないでしょう。
ただし、他の悩みに比べ、お金の問題は費用が必要な年齢があらかじめわかっているため、対処のしようがあります。
まずは世帯収入と支出を把握し、何年後にどのくらいのお金が必要かを計算しましょう。そのうえで年収に該当するサービスや補助金を調べ、おおよその費用を算出してください。
目安の数字や年数がわかれば、不安はある程度緩和できるでしょう。そして、夫婦で情報や認識を共有することも大切ですよ。
子育て中のよくある悩み【子どもの成長・発達】
我が子の成長や発達に関してよくある悩みは、以下の項目です。
- 子どもの発達
- 子どもの食事
- 叱り方やしつけ方
子どもの発達
子どもが生まれてから1歳くらいになるまでは、発達の悩みが多いもの。
寝返りが遅い、ハイハイをしない、言葉を話さないなど、月齢目安に子どもの発達が追いついていないと、つい周囲と比べて不安になりますよね。
しかし、発達には個人差が大きく影響するため、あまり心配する必要はありません。ほとんどの行動は、年齢が上がるにつれてできるようになります。
周囲と比べると焦る気持ちになりますが、まずは子どもの成長にも個性があると考えてみることがおすすめです。
子どもの食事
子どもの食事に関する悩みは次のようなものがあります。
- 食べる量が少ない
- 話に夢中で食べることに集中しない
- アレルギーがある
- 栄養バランスを取ることが難しい
- 偏食
食べる量については、身長と体重が成長曲線に沿っていれば問題はありません。
好き嫌いではさまざまな工夫をして食べさせようと努力している方がたくさんいますが、あまり神経質になると作る方が疲れてしまいますよね。
そのためどちらも、少量を持ってそれを完食できたら親子で喜ぶなど、達成感を味わわせ、食事は楽しいと感じられるようにしてみてください。
叱り方やしつけ方
子どもが危険なことをしたとき、間違ったことをしたときの叱り方がわからないという悩みです。
感情に任せて怒ってしまい、あとで自己嫌悪に陥る保護者もたくさんいるでしょう。
叱り方やしつけ方は、学校では学びません。そのため、自分が受けてきた親とのかかわりあいを踏襲する方が多いと予想できます。
実際に、子どもの自尊心、自立心を健やかに育てるためには、正しい褒め方や𠮟り方があります。
大切なことは、感情的に怒鳴ったり手をあげたりはしないこと。命にかかわるようなことはすぐさま止め、その場で短く、どうしてその行動がダメなのかを説明しましょう。
子どもと視線を合わせ、真剣に伝えるようにしてください。
子育て中のよくある悩み【子育て中の時間】
子育て中の時間に関する悩みには、次のようなものがあります。
- 自分の自由になる時間がない
- 夫婦の時間が取れない
- 仕事との両立が難しい
- 睡眠時間が確保できない
特に子どもが乳幼児のころは育児につきっきりになるため、友達とのランチや美容院などの時間、夫婦のコミュニケーションの時間、そして睡眠時間も確保が難しくなります。
また、仕事に復帰するとさらに時間がタイトに。毎日疲れて倒れるように寝てしまい、趣味や心身をリラックスさせる時間は後回しになるでしょう。
育児中に自分ひとりの時間が持てないとの悩みについては、こちらの記事でも詳しく紹介しています。
時間は誰にでも平等に24時間あり、そして、育児は数年後に終わりが来ます。
そのため「今は何を優先すべきか」を夫婦で話し合い、さまざまな時間を確保するための譲歩と協力が必要です。
子育て中のよくある悩み【親の体力・気力】
親の体力や気力については、多いのは以下のような悩みです。
- 感情をコントロールできない
- 身体的な疲労が取れない
子どもの行動は予測できないため、親は一喜一憂しやすくなります。
重い通りにならない疲れから日々感情的になることも多く、育児のストレスが溜まるという悪循環に陥ってしまいます。
また、身体的な疲労が取れないというのも深刻な悩みですよね。
授乳期には母親の睡眠時間はとぎれとぎれになり、朝までまとまった時間をぐっすり眠れません。
そして子どもが少し大きくなると、だっこやおんぶなど力仕事が増えるうえに、朝や昼に眠っていても子どもに起こされてしまいます。
配偶者や実家の親きょうだい、地域のサービスなどを利用して、まとまった睡眠時間がとれるように工夫してみましょう。
子育てのイライラについての悩みはこちらの記事で詳しく紹介していますので、参考にしてください。
子育ての悩みを少しでも解消する方法
悩みをひとりで抱えていると、やがて疲れ切り、倒れてしまいます。
そのため、役所、保育園や幼稚園、一時預かり、両方の実家、育児の先輩である友達など、頼れる人や場所をいくつか確保しておくことが大切です。
相談相手になってくれる人がいると、口に出して話すだけでも精神的に楽になります。子どもの発達や教育、しつけなどについて、相談できるように環境を整えておきましょう。
人見知りであったり、人に悩みを打ち明けにくいという方は「ママさん110番」などのサービスもあります。匿名で電話相談できるので、検討してみてくださいね。
ママさん110番:日本保育協会が運営している電話相談窓口。匿名での相談が可能。
参考サイト:社会福祉法人日本保育協会公式サイト https://www.nippo.or.jp/
子育てのよくある悩みは人と共有しよう!
子育て中はさまざまな悩みが発生しますが、そのときどきで内容は変わっても、悩みがなくなることはないようです。
日々の悩みに対し大切なことは、どうにかして睡眠時間と悩みを相談できる人や場所を確保することです。寝て、話す、これが精神的安定を得られる近道になるでしょう。
周囲の人と悩みを共有し、ストレスを溜めすぎないようにしてくださいね。
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