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サッカーが上手くなる方法とは?コーディネーショントレーニングとサッカーの関係性を解説

知育・発育

サッカーが上手くなる方法とは?コーディネーショントレーニングとサッカーの関係性を解説

子どもたちに人気なスポーツの中にサッカーは上位に入り、サッカークラブや教室なども多く見かけます。

またサッカーはボールを蹴ったり、走りことができれば2~3歳からでも始めることができ、スポーツの中でも比較的早い段階から始めることができます。

サッカーを始めるとどうしても意識することがありますが、それは「自分はサッカーが上手なのか」「あの子よりもサッカーが上手になりたい」などかと思われます。

サッカーは団体競技のため、ポジションは違えどボールを扱うスキルは仲間内でも競争意識を持ちますし、試合でも相手よりも上手くなりたい、勝ちたいなどさまざまな感情が生まれるものです。

単純に筋力を鍛えて足を早くしたり、体をぶつけられても負けないようにフィジカルを強化することも、サッカーが上手くなる1つの要因ですが、子どもの場合はそう簡単なことではありません。

では「どうやったらサッカーが上手になるのか?」についてですが、サッカーは筋力だけのスポーツではありません。体を動かすと同時に頭を働かせながら、さまざま感覚を駆使し流動的に進行するスポーツです。

そのため、各場面で瞬時にさまざまな判断や行動が求められ、的確に対応できるプレイヤーが「サッカーが上手い」と言えます。

コーディネーショントレーニングは頭脳を働かせながら全身を使ったトレーニング方法で、協調運動を鍛えることができるためサッカーの上達に大きく寄与すると言われています。

この記事では、なぜコーディネーショントレーニングでサッカーが上手くなるのかサッカーとコーディネーショントレーニング(7つの能力)の関係性について解説していきます。

 

サッカーの基本構造を理解する

なぜコーディネーショントレーニングでサッカーが上手くなるのか

 

サッカーはフィールド内に味方と相手チームを含めて22人のプレーヤーがいます。

オフェンス時には敵陣を抜け出せる空間やパスコース、シュートが打てるスペースを探したり、作り出す必要があります。

ディフェンス時は、逆に相手にパスコースやシュートが打てるスペースを作らせず、攻め込ませないようにスペースを利用していく必要があります。

サッカーはオフェンス時やディフェンス時など場面によって異なった役割をこなすチームスポーツで、特に走りながらボールを蹴るドリブルやボールを蹴って味方にパスを出したり、相手ゴールに向かってシュート打つなど状況に合わせて複雑な動作を同時におこなう必要があります。

また、サッカーは1人では勝つことができないスポーツなため、仲間との連携や組織化が勝敗を大きく分けます。

オフェンスからディフェンス、ディフェンスからオフェンスの切り替え

サッカーは基本的に両チーム共にオフェンスとディフェンスが繰り返されます。

そのため、オフェンス時のフォーメーション、ディフェンス時のフォーメーションなどそれぞれ状況によって各プレイヤーの役割が変わり、場面によってはイレギュラーなプレーを強いられる、或いは対応を求められるケースが多々あります。

ですが、それらの場面に直面した時に実際に対応することができるのか、できないのかで状況は大きく変わります。

サッカーは良くも悪くもワンプレーで状況が一変する場合がありますので、常に頭で考えながら状況を把握して備えておく必要があります。

これらの動作ができるとチャンスを発展させることや、ピンチを未然に防ぐことができ、「視野が広い」「周りをよく見ている」とチーム内でも重宝されることでしょう。

コーディネーショントレーニングでサッカーが上手くなる理由

コーディネーショントレーニングでサッカーが上手くなる理由

先述した様にサッカーは頭で考えながら複雑な動作を同時におこなうスポーツです。

コーディショントレーニングは思考しながら動作をおこなうトレーニングで、協調運動の能力向上やバランス感覚(体幹能力)を高めるが効果があり、サッカーが上手くなる方法としてコーディショントレーニングは有効と言われています。

コーディネーショントレーニングとは7つの能力を鍛えることができます。その7つの能力とは、

  • リズム能力
  • バランス能力
  • 変換能力
  • 反応能力
  • 連結能力
  • 定位能力
  • 識別能力

 

これらを指します。

この7つの能力はサッカーをする上で重要な能力となり、サッカーに置き換えると以下の様になります。

  • リズム能力
    • パスやシュートなどのボールを蹴るタイミング、相手選手へのプレスやパスやシュートを防ぐスライディングのタイミングなど
  • バランス能力
    • ドリブルの安定感、相手選手に当たり負けしない、瞬発的な急な動きへの対応など
  • 変換能力
    • オフェンスやディフェンスの切り替えが必要な状況で的確な行動に変化できるなど
  • 反応能力
    • 反射神経のように対応が必要な場面で瞬時に反応してオフェンスやディフェンスの行動、ゴールキーパーは特に重要な能力
  • 連結能力
    • 走りながらボールを蹴るドリブルやドリブル後のシュートなど、複数の異なる動作を円滑に進められう能力
  • 定位能力
    • 空間把握能力とも呼ばれ、味方と相手の位置関係、パスコースやポジション取りなどで重要な能力
  • 識別能力
    • 目で見た情報を素早く判断し動作を起こす能力で、ボールをパス、シュートする瞬間や受ける際の手足の動きに重要な能力

 

上記の7つを指しており、これら7つの能力が向上するこで、サッカーに必要なあらゆる場面でのパフォーマンスが向上します。

▼コーディショントレーニングについては以下の記事で詳しく解説しています。

【7つの能力】コーディネーショントレーニングが子どもへ与える効果とは

なぜコーディネーショントレーニングでサッカーが上手になるのか

サッカーが上手くなる要素は以下の3つに大別できます。

  • ボールを扱う技術:ドリブルやパス、シュートなどの動作を正確に行う空間把握能力
  • 筋力などのフィジカル面:スピード、パワー、持久力などの身体能力
  • 精神的なメンタル面:集中力、判断力などの精神的能力

 

先述したようにコーディネーショントレーニングは7つの能力を養うことができるため、大別されたそれぞれの要素を鍛えることができます。

そのため、コーディネーショントレーニングはボールを扱う技術とフィジカル面、メンタル面を向上させるために最適なトレーニングです。

このコーディネーション能力が向上してくると、以下の効果が期待できます。

  1. ボールを扱いやすくなるため細かなボールタッチやボールを受ける場所、蹴る場所の精度が向上する
  2. プレー中の状況判断や相手と味方の位置関係を把握し、パスコースの発見や裏に抜けだせる能力が向上する
  3. 協調運動がスムーズになることで、プレー中の様々な動作に対応しやすくなり、純粋に運動能力が向上する

 

例えば、ドリブルで相手をかわす際に、瞬時に状況を判断し、ボールをコントロールしながら方向転換する動作が必要です。コーディネーション能力が向上していれば、これらの動作をよりスムーズに行うことができ、相手をかわしやすくなります。

また、パスやシュートを行う際にも、瞬時に相手の動きを判断し、ボールを正確に届ける必要があります。コーディネーション能力が向上していれば、これらの動作をより正確に行うことができ、ゴールを決めやすくなります。

コーディネーショントレーニングは、サッカーのスキル向上に効果的なトレーニング方法です。ぜひ、日頃の練習に取り入れてみてください。

コーディネーショントレーニングの効果はサッカーだけではない

コーディネーショントレーニングは、サッカー以外の運動神経にも効果が見込めます。

運動神経という神経は本来存在しませんが、運動神経とはいわゆる脳からの指令を素早く筋肉に伝えて体を動かす能力のことを指します。

コーディネーショントレーニングにより7つの能力を鍛えることができ、体がよりスムーズに動かせるようになるため、咄嗟の判断や動作の連動性が高まりますので、サッカー以外のスポーツでも問題なく動作できるようになります。

 

運動神経が良くなるとどのようなメリットがあるのか

運動神経が良くなるとどのようなメリットがあるのか

運動神経が良くなると、以下のメリットが挙げられます。

 

  • 運動動作がスムーズになる
  • 運動スキルの習得や覚えが早くなる
  • 大きな怪我のリスクが減る

 

それぞれ詳しく解説します。

運動動作がスムーズになる

運動神経が良いと、手や足、体全体を動かすときにスムーズな動作が可能になります。
サッカーにおいては、ボールトラップやパス、シュートなどの基本的な動作がより洗練されるでしょう。

例えば、ドリブル中、相手にボールを取られないよう、瞬時に方向転換する、味方に的確にパスができる、あるいはゴールを決めやすくなる、といった、正確かつダイナミックな動作を実現しやすくなります。

運動スキルの習得や覚えが早くなる

運動神経が良いと、新しいテクニックや戦術を迅速に身につけることが期待できます。

理由は、運動神経が良いと、以下のことが可能になるからです。

  • 脳からの指令を素早く筋肉に伝えることができる
  • 身体の各部位をスムーズに動かすことができる
  • バランスを崩しにくく、安定した動作ができる

 

例えば、新しいドリブルの練習を始めた際に、運動神経が良いとより早くコツをつかめるようになります。

脳からの指令を素早く筋肉に伝えることができるため、ドリブルの動きがスムーズになるのです。また、身体の各部位をスムーズに動かすことができるため、複雑なドリブルも簡単に習得できます。

バランスを崩しにくく、安定した動作ができるため、ドリブル中にバランスを崩して転倒するリスクを減らすことができるでしょう。脳からの指令を素早く筋肉に伝えることができるため、やり方を理解して実行するまでの時間が短くなります。

理解してから実行するまでの時間が短くなると、身体の各部位をスムーズに動かせることにつながり、実際の動きがスムーズになるのです。

大きな怪我や故障をしにくくなる

運動神経が良いと、身体の動きのバランスが整い、怪我のリスクが減少します。

例えば、ドリブルで相手をかわす際に、バランスを崩して転倒することがあります。運動神経が良いと、バランスを崩しにくく、怪我のリスクを減らすことができます。

また、パスやシュートを行う際にも、身体のバランスが崩れると、ボールがコントロールできなくなることがあります。

運動神経が良くなれば、身体のバランスを崩しにくく、コントロールミスを減らすことが期待できるのです。

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サッカーが上達するコーディネーショントレーニングのメニューとは

サッカーが上達するコーディネーショントレーニングとは

サッカーが上達するコーディネーショントレーニングについて、具体的なやり方をご紹介します。

今回は、以下の5つをご紹介します。

  • じゃんけん鬼ごっこ
  • ミニハードル
  • ラダートレーニング
  • テニスボールトレーニング
  • マーカードリブル

状況を瞬時に判断しておこなう『じゃんけん鬼ごっこ』

引用:西南FCみらいスクール|Youtube

じゃんけん鬼ごっこは、サッカーのスキル向上を図るのに有効な練習方法の一つです。トレーニングの核心は「観察し、瞬時に判断して行動する」能力を育むことにあります。

子どもたちは「ジャンケン鬼ごっこ(2人1組)」を通じて、このコーディネーション能力を鍛えます。

じゃんけん鬼ごっこのルール

ジャンケンの結果によって逃げる役と追いかける役を決めます。子どもたちは、長座やうつ伏せの状態からスタートします。

この座った状態やうつ伏せの状態から立って動くことで複数な動きが求められ、飽きずに練習に取り組めるでしょう。相手との距離感や他の選手との接触を避けることも意識するとより効果的です。

子どもたちには自分で考えて行動するよう促しゲームの最中に「ぶつからないためにはどうすればいいか?」や「相手を捕まえるにはどうしたらいいか?」「逃げるためには相手のどこを見れば良いのか?」などそれぞれ考えさせます。

じゃんけん鬼ごっこの応用編として、「しっぽ取り鬼ごっこ」では、各選手のお尻にしっぽ(ビブス)をつけてエリア内で鬼ごっこを行います。

しっぽを1つ取れば1点獲得というルールで、時間内にできるだけ多くの点数を競います。

ダッシュ、ストップ、方向転換、周囲を観察するといった要素が含まれ、相手との駆け引きも自然と養われるでしょう。
参考サイト:観て聞いて瞬時に判断する能力を身に付ける/U-8におけるサッカーを始めたばかりの子を指導する際のポイント|サカイク

『ミニハードル』を使ったステップ練習

引用:Footy14Skills|Youtube

ミニハードルを使ったステップ練習は、サッカーのスキル向上に非常に効果的です。

ミニハードルのルール

ミニハードルを進行方向に対して5〜6つ設置します。ミニハードルを倒さないように、腿を高く持ち上げ走りながらハードルを越えます。

トレーニングのポイントはハードルを越える際に、姿勢を安定させ体がフラつかないよう保つようにしましょう。ミニハードルを飛び越えるときは、大きく腿動かすことを意識しましょう。

ステップを大きく取ることで、スピードとアジリティ(体をコントロールする能力)が向上します。より高度な練習として、両足ジャンプを使用してハードルを飛び越えることにも挑戦してみると良いでしょう。

参考サイト:ミニハードル|サッカートレーニングネット

細かなステップをおこなう『ラダートレーニング』

引用:北浩司【サッカー・フットサル学習チャンネル】

ラダートレーニングは、サッカーの動きを鍛えるための効果的な練習方法として知られています。

特に、ラダートレーニングは細かなステップを重点的に行うトレーニングは、選手の足の動きをより迅速かつ正確にするためのものです。

テニスボールを使いながらドリブルする『テニスボールトレーニング』

テニスボールトレーニングは、サッカーにおける複雑な動きと反射神経を効果的に鍛えるのにぴったりなコーディネーショントレーニングです。

サッカーのプレイ中、選手は複数の動きを同時に行う必要があります。

例えば、ドリブルしながら周囲の状況を把握したり、相手の動きを予測しながらボールの動きに対応するなど、高度な運動神経が求められることが多いです。

ルール

  1. 足もとにサッカーボール、手もとにテニスボールを用意する
  2. リズミカルにジャンプしながら、両足の足裏でサッカーボールを交互にタッチ
  3. テニスボールを投げ、同じ手でキャッチした後、体の後ろで反対の手に持ち替える。これを両手で繰り返す
  4. サッカーボールを足の裏で扱いながら、足元を見ずにテニスボールだけを注視すること
  5. 10秒間行い、合計4セット実施

初めは難しく感じるかもしれません。まずは一つ一つの動きをマスターし、次第にスピードを上げて挑戦していきましょう。

これにより、脳に刺激を与え、同時に複数の動きを行う能力を高めることができるのです。

繰り返しの練習を通じて、ドリブル技術の向上だけでなく、瞬時の判断力や反応速度向上も期待できるでしょう。

参考サイト:テニスボールを使ったコーディネーショントレーニング|FMVスポーツ

狭い間隔でおこなう『マーカードリブル』

引用:REGATEドリブル塾

サッカーのドリブル技術を磨くための効果的な練習方法として、マーカードリブルというトレーニングがあります。

マーカードリブルは、狭い間隔でのボールタッチの感覚や身体の動きを向上することが目的です。主なトレーニングメニューとして「爪先タッチ」と「インサイド▶アウトサイド」をご紹介しましょう。

爪先タッチのルール

ボールを爪先でタッチしながら、マーカーを交わす動きを行います。

この動きを繰り返すことで、足先の感覚を養い、狭いスペースでのドリブル技術を向上させます。

インサイド → アウトサイドのルール

足のインサイド(足の内側)でボールをタッチし、次にアウトサイド(足の外側)でボールをタッチする動きを繰り返します。

この動きをマスターすることで、瞬時の方向転換や敵選手をかわす技術の向上が期待できます。ボールタッチの強弱や軸足の運び方を意識することで、ドリブルの精度やスピードアップが期待できるでしょう。

参考サイト:【基礎習得】マーカーを使ったサッカーのドリブル練習8選|Soccer Station

 

サッカーで重要な能力

サッカーは、単なるボール蹴りではなく、選手一人ひとりの技術、戦術の理解、そしてメンタルの強さが試合の結果を左右する複雑なスポーツです。

基本的な技術として、正確なパス、シュート、ドリブルなどが挙げられますが、これらの技術を磨くためには、適切なトレーニングが不可欠です。ここで、コーディネーショントレーニングが鍵になります。

コーディネーショントレーニングは、運動神経を鍛えることで、上記の基本技術の習得をサポートする練習方法です。

前項でお伝えした練習内容を取り入れることで、身体の動きやボールへの感覚を養います。加えてサッカーは、90分以上にわたる長い試合時間を持つスポーツです。

体力やスタミナはもちろん、プレッシャーの中での冷静な判断や、瞬時の反応が必要とされる場面が多いです。コーディネーショントレーニングは、これらの瞬時の判断や反応を鍛えるための有効な手段となります。

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まとめ

サッカーは、技術、戦術、体力、メンタルの4つの要素が融合したスポーツです。

これらの要素をバランスよく磨き、高めていくことで、より高いレベルのプレーが可能となります。

コーディネーショントレーニングは、これらの要素の向上に効果的なトレーニングです。

具体的には、以下の3つの効果が期待できます。

  • 基本技術の習得をサポートする
  • 瞬時の判断や反応を鍛える
  • 怪我の予防につながる

コーディネーショントレーニングを積極的に取り入れることで、パフォーマンスの向上と怪我の予防につなげることができるでしょう。


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