- インナーマッスルと体幹力について
- インナーマッスルを鍛えるメリット
- インナーマッスルを鍛えるヨガのポーズ3選
インナーマッスルとは身体の深層部にある筋肉のことで、主に身体を支えた理、動作や姿勢を維持したり、関節の協調運動を安定させるために重要な役割があります。
インナーマッスルは加齢や運動不足によって衰えていきますが、普段の生活ではなかなか刺激を与えられない、鍛えにくい筋肉でもあります。
そこで、インナーマッスルを鍛える方法の1つとして、ヨガをすることもおすすめです。
この記事では、インナーマッスルとは何か、インナーマッスルを鍛えるメリットと衰えたらどうなってしまうのか、インナーマッスルを鍛えられるヨガのポーズについて解説します。
目次
インナーマッスルとは深層筋のこと
インナーマッスルは体の奥深くに位置しており、骨や関節、内臓などを支え、正しい姿勢を保つことに貢献している小さな複数の筋肉です。
骨盤周辺や背骨付近、肩などにあり、「姿勢保持筋」や「ローカル筋」とも呼ばれています。代表的なインナーマッスルは、腹横筋、横隔膜、腸腰筋、骨盤底筋、梨状筋などです。
インナーマッスルは20代をピークに衰え出すため、30代以降は意識して鍛えるようにしなければなりません。
ちなみに「横隔膜」は「膜」という漢字が使われていますが、れっきとした筋肉です。呼吸をサポートしていますよ。
「体幹」と「インナーマッスル」の違い
インナーマッスルと混同されやすい言葉に「体幹」があります。
体幹とは人体の頭・腕・脚以外の胴体部分を指す言葉で、その体幹にある一部の筋肉がインナーマッスルです。
体幹は胴という「場所」を示し、インナーマッスルは「深さ」を意味していると覚えておいてください。
▼以下の記事でTRXによる体幹力を鍛える方法を解説しています。
インナーマッスルを鍛えるメリット
インナーマッスルを鍛えるとどのようなメリットがあり、反対に衰えるとどのような不都合があるのかをみていきましょう。
インナーマッスルを鍛えるメリット
インナーマッスルを鍛える大きなメリットは、基礎代謝が向上することです。
基礎代謝は生きるために必要な最低限のエネルギーのことを指します。
基礎代謝が高ければ寝ていても脂肪を燃焼してエネルギーに変える力が強いということであるため、自然に痩せやすい体になるわけです。
【インナーマッスルを鍛えると基礎代謝が向上する仕組み】
- インナーマッスルは姿勢を保つために常に使っているため、内臓の位置を安定させることにもつながる。
- 内臓の位置が安定していると臓器が持つ本来の機能を十分に働かせられる。
- 安静時に必要なエネルギーは内臓によって異なるが、肝臓や腎臓などの臓器は常に働いているため、その動きは基礎代謝に関わる。
- つまり、臓器の位置が安定して十分に働けるということは、基礎代謝の向上が見込める。
また、インナーマッスルを鍛えることで良い姿勢が保てるようになります。
その結果、血流が滞りにくいだけではなく、関節や筋肉への負担も最小限に抑えられるうえに、美しく堂々として見えます。
さらに万が一のときに踏ん張りが効くなど転倒の可能性が減るため、ケガの予防にもなります。
インナーマッスル衰えてしまうと
インナーマッスルが衰えるデメリット
インナーマッスルが衰えると骨や内臓を正しい位置で保てなくなるため、姿勢の悪化を招きます。
姿勢が悪いと筋肉や関節に不自然に負担がかかり、腰痛や膝痛などの痛みが発生します。
また、バランスを保てないことでの転倒による怪我、内臓の働きが悪くなることが原因での病気のリスク増大などを引き起こしやすくなるのです。
姿勢が悪くなると痛みのみならず、年齢の割に老けて見えたり下腹が出た体形になったり、疲れやすくなったりもします。
インナーマッスルはヨガで鍛えよう!
ヨガはストレッチ、筋トレ、リラクゼーションを同時に叶えられるエクササイズです。
ヨガには特にインナーマッスルを鍛えられるポーズがあるため、ここで3つ紹介します。少し難易度の高いポーズもありますが、ぜひ取り組んでみてください。
- 船のポーズ(ナヴァ・アーサナ)
- 椅子のポーズ(ウトゥカタ・アーサナ)
- 英雄Ⅲのポーズ(ヴィーラバドラ・アーサナIII)
船のポーズ(ナヴァ・アーサナ)
船のポーズは床の上に座って足を上げ、全身でVの字を作るポーズ。体幹強化、姿勢改善、腹部の脂肪燃焼といった効果があります。
しっかりインナーマッスルを鍛えられますよ。
- 床の上に座って両ひざを立て、両手で両足を外側から持つ。
- 手で持ったままの両足を前へ押し出すように上げ、すねを床と並行にする。
- さらに両ひざを伸ばし、上半身と脚を引き寄せるようなイメージで太ももとお腹を近づけ、横からみてVの字になるようにする。
- 両手を足から離し、肩の高さでそのまま前へ伸ばす。
- そのまま5回呼吸を繰り返す。
膝を上げて全身でVの字を作ることが難しい場合は、すねが床と並行になる高さまで上げたところで両手を離して前へ伸ばしましょう。
このとき、腰が丸まらないように真っ直ぐにすることがポイントです。
椅子のポーズ(ウトゥカタ・アーサナ)
椅子のポーズは、床の上に立って中腰のままでストップするポーズ。下半身の強化、太ももの引き締めの他、疲労回復の効果もあります。
- 床の上に両足を揃えて真っ直ぐに立ち、手は体の横へ添える。
- 息を吐きながらお尻を後ろ側へ引く意識で腰をかがめ、膝を曲げて体重をかかとにのせる。
- 息を吸いながら肩の力を抜き、両手をバンザイのように頭の上へと持ち上げる。
- 目は両手の指先を見ながら、5回呼吸を繰り返す。
姿勢がぐらぐらする場合は、両膝と内太ももを寄せ合い、かかとでしっかり床を踏むようにしてください。
英雄Ⅲのポーズ(ヴィーラバドラ・アーサナIII)
英雄Ⅲのポーズは片足立ちで行うポーズで、少々難易度が高くなります。体幹と下半身の強化、集中力の向上といった効果があります。
- 床の上に両足を揃えて真っ直ぐに立つ。
- 左足を大きく後ろへ引き、両腕は耳の横でバンザイをするように伸ばす。
- 右膝を少し曲げ、右足の裏に重心を移す。
- 上半身を真っ直ぐに保ったままで、息を吐きながら上半身を前へゆっくりと倒していく。
- 同時に、左足を浮かせていき、両手と左脚が床と水平になるようにする。
- そのまま5回呼吸を繰り返す。
- 元の姿勢に戻り、反対側の足も同様に行う。
片足で立つとフラフラするためポーズが取れない、という方は、まず片足立ちを繰り返すようにしましょう。
バランスが取れるようになってからトライしてみましょう。
また、腕も足も伸ばすということがハードであるという方は、腕を体に沿わせて後ろへ伸ばすというやり方でもOKです。
いろいろなパターンで試してみましょう。
インナーマッスルが衰えると影響が大! ヨガでしっかり鍛えよう
インナーマッスルは長時間同じ姿勢でいると衰えやすくなります。
そのため、座って仕事をしている人は特に、自分で鍛えようとする意識を持つことが大切です。
インナーマッスルが衰えてしまうとさまざまなところに悪影響を及ぼし、ただ立つだけでも疲れてしまうようになりかねません。
内臓の位置が下がるとその働きにも影響し、病気のリスクも上がってしまいます。
ヨガのポーズで、インナーマッスルをしっかり鍛えていきましょう。
ヨガは続けていくうちに呼吸も整いますので、精神安定にもぴったりですよ。
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