最近は日本でも認知が広がりつつある全身を鍛えられる運動のTRXトレーニングですが、一体何がすごいのかをご存じでしょうか?
TRXトレーニングなどのように、なんとなく効果がありそうだったり、興味がわいて取り組んだりすることはとても重要ですが、知識を深めることで更にモチベーションを維持させられます。
ここではTRXで得られる効果とその優秀さ、なぜ脂肪燃焼効率が高いのか、TRXトレーニングをおすすめする人などを紹介します。
目次
TRXで得られる効果とは? アメリカでの研究結果を紹介
TRXに対する生理学的反応を知るため、アメリカ運動評議会がウェスタンステートコロラド大学に依頼して研究が行われました。
その研究では21歳から71歳までの健康な男女16人を集め、TRXトレーニングを60分間のクラスを週に3回、8週間続けてもらい、体力や健康マーカーを測定、比較するという内容でした。
その結果、以下のような効果が得られたと発表されています。
- 体脂肪と血圧の減少
- 身体能力の向上
- 心疾患の予防
また、1回60分のエクササイズプログラムで燃焼したカロリーは、約400kclであったそうです。
体脂肪と血圧の減少
まずは体脂肪と血圧の減少効果から、より具体的にみていきましょう。TRXに参加したことで得られた効果は次の通りです。
- お腹周りのサイズが減少
- 体脂肪率の減少
- 血圧の減少
60分のエクササイズで約400kclの燃焼を、週に3日8週間続けたとなれば、体脂肪率はかなり低下したと考えられますよね。その結果、お腹周りの皮下脂肪がなくなり、血圧にも好影響を与えました。
身体能力の向上
さらに、研究の前後で1-RMレッグプレス、1-RMベンチプレス、カールアップおよび腕立て伏せテストを行った結果、いずれの参加者も以下の効果が確認されました。
- 筋力向上
- 持久力向上
- ベーシックな筋トレ記録の向上
持久力がつくと少しのことで疲れを感じなくなるため、仕事や遊びにも意欲を持って取り組めるようになると期待できます。
心疾患の予防
この研究では、参加者の安静時収縮期血圧と安静時拡張期血圧のどちらも大幅な減少が見られたと発表されています。
つまり、長期間TRXを続けることによって、心臓や血管のリスクを下げる可能性が高いということです。
1回のエクササイズで400kcal消費はどのくらいすごいこと?
研究でのTRXのレッスン1回60分で消費されたとされる約400kcalについて、イメージがわかない方もいるかもしれませんね。ここで具体的に説明します。
まず、体脂肪を1kg(牛乳パックくらいの大きさ)落とすために消費しなければならないカロリーは、7,200kcalです。
【計算の詳細】
体脂肪1kgに含まれるのを脂肪800gと水分200gとします。その脂肪1gあたりのカロリーは9kcl。つまり脂肪800gのカロリーは800(g)×9(kcal/g)=7200kcalになります。
極端な話をすると、体重を1kg落とすには水分と食べ物を減らせば簡単に実現することができます。しかし、体脂肪を1㎏落とすにはすでに蓄積された脂肪を燃焼させなくてはならないため、かなり大変です。
ダイエット中にリバウンドしないペースを守って減量させる場合、無理がなくて効果も目に見える量は、脂肪を1カ月に1kgぐらいずつが目安。つまり7,200Kcalを30日で割ると、1日に約230kcalずつ減らせばよいことになりますね。
では、体重60kgの人が、約230kcalを運動で消費しようとするとどのくらいの運動が必要でしょうか。回答は以下の通りです。
- TRX 30分のレッスンを1回
- ウォーキング 80分
- エアロビクス 40分
- サイクリング 60分強
TRXの脂肪燃焼効果の高さは一目瞭然です。
もしも1回の運動で約400kcalを消費しようと思うなら、エアロビクスで1時間程度、サイクリングでは2時間近く取り組む必要があります。
参考:ke!san「脂肪を減らす運動の計算」
参考:厚生労働省「健康づくりのための身体活動基準2013」
TRXの脂肪燃焼率が高い2つの理由
TRXの脂肪燃焼率が高い理由は、以下の2つが考えられます。
- バランスを取るために常に腹筋を使うから
- 有酸素運動と無酸素運動が同時にできるから
バランスを取るために常に腹筋を使うから
TRXは、揺れ動く紐に手や足をひっかけ、アンバランスな中での自然な動きで全身に刺激を与えるトレーニングです。
体幹であるお腹とその周辺の筋肉は常に負荷がかかる状態でいるため、特にお腹周りへの刺激が強くなります。
有酸素運動と無酸素運動が同時にできるから
TRXには300以上ものメニューが用意されています。
ストレッチ、ヨガ、有酸素運動、無酸素運動(筋トレ)の動きがさまざまに取り入れられているため、筋肉に負荷を与えながら有酸素運動をすることが可能です。
有酸素運動では、吸い込んだ酸素をエネルギーにして蓄積された脂肪を燃やします。
そして無酸素運動によって筋肉量が上がれば基礎代謝が上がるため、リバウンドしにくい体になるという好循環が生まれます。
TRXをおすすめしたい人
全身をバランスよく鍛えられるうえ、筋力や持久力がついて脂肪を効率よく燃やしてくれる、そんなTRXをおすすめしたい方は、次のような人です。
- ダイエットをしたい方
- 姿勢改善をしたい方
- スポーツや日常生活でのパフォーマンス向上を希望する方
ダイエットをしたい方
今まで紹介してきたように、TRXトレーニングでは脂肪燃焼効率が折り紙付きでよいことがわかっています。また、足や手の角度によって自由に負荷を調節しやすいため、苦しい思いをし続けることがありません。
比較的早く見た目に効果を感じられること、負荷の調節が自由にできるためにモチベーションの維持がしやすいこと、これらの理由から、TRXはダイエットにぴったりと言えるでしょう。
姿勢改善をしたい方
TRXではバランスを取ることで体幹を徹底的に鍛えるため、左右で正しく筋肉がつくうえに腹横筋というインナーマッスルが発達しやすくなります。その結果、自然に筋肉のコルセットができ、姿勢が改善されていきます。
人はまっすぐに立つために、お腹周辺と背中の筋肉を使います。TRXを続けるうちにお腹のインナーマッスルや背中の筋肉が鍛えられ、猫背や反り腰といった悪癖も改善されてくるでしょう。
スポーツや日常生活でのパフォーマンス向上を希望する方
TRXでは自然な動きの中で柔軟性を向上させ持久力を鍛えるため、関節の可動域が広くなります。可動域が広くなると、以下のような動作が痛みなしでできるようになります。
- 腕を背中に回せるようになる
- 両腕を上げたときに耳に腕がくっつくようになる
- 股関節が柔らかくなって足を大きく開脚できるようになる
- あぐらをかけるようになる
- 正座ができるようになる
腕を軽く回せたり足を大きく開いたりができると、スポーツや日常生活でのパフォーマンス向上が期待できます。
TRXはメリットがいっぱい! 脂肪燃焼させたいなら試してみて
TRXトレーニングは、メリットが豊富な運動です。
自分の体重と重量を負荷とし、無理をせずに関節の可動域を広げたり持久力をつけたり筋肉量を増やしたりができます。また、脂肪燃焼効率も高いため、気になっているお腹周りの脂肪や振袖と呼ばれる二の腕の重さともさよならできますよ。
TRXに興味を持たれた方は、ぜひ一度体験へお越しください。スタジオでは、さまざまなメニューを用意してお待ちしております。
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