人の体は食事で得たもので形成、作られています。
口から取り入れたものが骨や肉、血などを作っていくため、運動を始めた方の多くは運動の効果を上げようと、食事管理も同時に始めています。
では、ヨガをする際の食事で気を付けるべきことはあるでしょうか。少しでもヨガの効果を上げるため、食でできることを考えていきましょう。
この記事では、ヨガをする際の食事で気を付けること、ヨガ後におすすめの食事や3食のメニュー例などを解説します。
心身ともにすっきりと美しくなるために、できることから取り入れてくださいね。
目次
ヨガをする際の食事で気を付けたいこと3つ
まずは、ヨガをする際の食事で気を付けたいことを確認しましょう。
ヨガの効果を台無しにしないため、次の3つはできるだけ守るようにしてみてください。
- ヨガの前後2時間は食事を避ける
- 体を冷やす食事はしない
- 水は一気に飲まず少しずつ飲む
ヨガの前後2時間は食事を避ける
ヨガをする日は、レッスンの前後2時間は食事を避けましょう。
食事をすると胃腸が働いてしまい、ヨガの捻るポーズやうつ伏せのポーズなどで内臓が圧迫されると、気分が悪くなることがあります。
人の体は食物の消化に約2時間程度かかりますので、ヨガを開始する2時間前には食事を済ませておくと安心ですね。
ヨガをした後は新陳代謝が上がり、栄養の吸収率も通常の約2倍と向上しているため、食べ物には注意が必要です。
そのため、ヨガが終わった2時間以内に食事をしないことは大前提のうえで、アルコールや油物、糖分の多いものは摂取しないようにしましょう。
ヨガの効果を最大限得られるように、食事のタイミングには慎重になることがおすすめです。
それでもお腹が空いてしまったときのおすすめの食べ物【ヨガ前】
ヨガをする前にどうしてもお腹が空いたと感じたときは、小腹を満たすものを食べても構いません。
空腹で運動することも良くありませんので、空腹は我慢しないようにしてくださいね。
以下のようなエネルギー源となる糖質が摂れるものを、少量食べるようにしましょう。
- おにぎり
- 野菜スープ
- ナッツ
- 蒸し野菜
- 豆腐
また、タンパク質の摂取もおすすめします。たとえば、ゆで卵やプロテインバーを携帯しておくと便利です。
それでもお腹が空いてしまったときのおすすめの食べ物【ヨガ後】
ヨガによって汗をかいているため、ヨガ後の食事ではしっかりミネラルを摂るのがおすすめです。
タンパク質やビタミンといった栄養素も積極的に摂るようにしましょう。
前述したようにヨガ後は吸収率が上がっているため、油っぽい食事はNGです。
- プロテイン
- 玄米のおにぎり
- キムチなどの発酵食品
- 鶏のささみ
2時間以降にしっかりした食事をするのであれば、和食をおすすめします。お刺身定食などは栄養バランスも良く、エネルギーも補充できるメニューですね。
体を冷やす食事はしない
ヨガで血流を促進し、代謝を上げて体を温めたので、体を冷やす食べ物は避けましょう。
体温よりも低い食べ物は体を冷やします。次のような食べ物はおすすめしません。
- 夏が旬の野菜
- 白砂糖を多く含む菓子パン
- パイナップル
夏に旬を迎える野菜は、暑い気温の中で体を冷やす作用を持っています。
たとえば、ナスやトマト、きゅうり、トウモロコシなどですね。
また、白く精製されたものは昔から「体を冷やす」と言われています。白砂糖などはその代表的なもの。
砂糖の取りすぎはカロリー量が多いだけでなくイライラを増やすとも言われますので、砂糖を多く含む菓子パンなどもおすすめしません。
パイナップルも暑い国で食べられている食物です。夏野菜と同じように食べ過ぎると体を冷やすため、注意してくださいね。
水は一度に一気に飲まず少しずつ飲む
美容と健康のために1日に約2ℓのお水を飲みましょう、とたくさん見聞きしていることと思います。
しかし、一度でたくさんの水を飲んでも、吸収しきれない分はむくみとして体に残ってしまいます。
ヨガで汗をたくさんかくと水分とナトリウムが体外に出るのですが、この状態で水を大量に飲むと、体液が薄まってしまって危険です。
濃度を戻そうとさらに体から水分を出そうとするため、水のがぶ飲みは返って脱水の原因にもなると知っておきましょう。
水はがぶ飲みせず、少量ずつ口に含んで飲むようにしてください。
ヨガの後におすすめの食事
ヨガの後は、運動によって多くの栄養素が消費されています。
食事でタンパク質やビタミン、ミネラルを積極的に摂取しましょう。以下の食材がおすすめです。
- わかめや昆布などの海藻類
- 玄米
- 大豆食品
- 魚や鶏肉
- ナッツ
おすすめの食事はズバリ和食です。
魚、玄米、旬の野菜の煮びたし、豆腐のお味噌汁、海藻サラダなどのメニューであれば、バランスよく栄養補給ができます。
どんな食事をするかあまり細かく考えたくない、面倒くさいことは続かないという方は、食事は和食とザックリ決めると良いでしょう。
また、汗をかいた後のビールなどのアルコールはとても美味しいものですが、アルコールを摂取すると睡眠の質が悪くなり、成長ホルモンの分泌量も低下します。
ヨガで疲労した筋肉を回復させるためにも、できるだけアルコールは控えましょう。
ヨガと食事で全身すっきりと! おすすめの朝食・昼食・夕食メニュー例
ヨガは食事管理と掛け合わせると、さらに効果的です。ヨガに取り組む方におすすめの食事メニューを紹介します。
ただし、年齢・体力・性別など人によって違うため、これが正解とは限りません。あくまで一例として、ご参考にしてください。
ヨガ×食事①:朝食
夜は寝ている間に体の修復で栄養を失うため、朝食はできるだけ胃腸に負担のないものをしっかり食べることがおすすめです。
1日の活動に向けて、車で言えばガソリン代りの糖質を摂るようにしましょう。
糖質は、米・麺・パンといった炭水化物で摂れます。
【朝食メニュー例:その①】
- 玄米パン
- 野菜スープもしくは野菜のスムージー
【朝食メニュー例:その②】
- おかゆ
- 梅干し
ヨガ×食事②:昼食
活動している日中は、あまり気にせず好きなものを食べてOKです。
選べるのであれば和食がおすすめですが、そうでなくとも「炭水化物+汁物+タンパク質(おかず)+野菜(サラダ)」の形を守れば栄養バランスは良いと判断できます。
【昼食のメニュー例】
- ご飯
- 味噌汁
- 鯖の塩焼き
- サラダ
ヨガ×食事③:夕食
夕食も昼食と同様「炭水化物+汁物+タンパク質(おかず)+野菜」の形が好ましいですね。
腸内環境を整えるため、発酵食品も取り入れることをおすすめします。
【夕食のメニュー例】
- ご飯
- 味噌汁
- 豚の生姜焼き
- サラダ
- キムチ
食事で大切なのは楽しむこと
食べたいものを食べることはとても大切で、食事を美味しく楽しむことは心身にとって良いことです。
毎日を生き生きと過ごすうえでは、食べたいものを我慢することはおすすめできません。
とは言え、欲望のままに何でもいつでも好きに食べていれば、そう遠くなく体を壊す結果になるでしょう。
そのため、好きなものは我慢しないようにしつつ、食べるタイミングと量に気を付けることが大切です。
また、ヨガを続けていると、体が欲しているものが自然にわかるようになってきます。
極端に味の濃いものやお酒などは体が受け付けなくなり、口にしなくなる方も多いため、自然に任せると考えても良いかもしれません。
まずは「1日1食は好きなものを食べる」ようにし、その他は「体を冷やさないもの」「味が濃くないもの」「新鮮なもの」「人の手があまり加わっていないもの」を中心に、腹八分目で食べるように心がけましょう。
ヨガと食事で心身を健康にしよう!
ヨガをするときには食事管理も始めると、より運動効果が得やすくなるうえに、心身のバランスも取りやすくなります。
とは言え、極端に「糖質はカット!」「水はたくさん飲む!」などとやってしまうと、長く続けられないかもしれませんよね。
どのような食事が適しているかを確認したら、できるだけ取り入れるようにしつつも、自分の心と体の声を聞くようにしましょう。美味しく食べて少しずつ心身を整えてくださいね。
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