コンビニやスーパーでプロテインやプロテイン入りの商品がたくさん販売されていますが、プロテインは運動する人が飲食するものというイメージを持っている方も多いでしょう。
しかしプロテインとは「タンパク質」のこと。運動をした方だけが摂取を推奨されるというわけではないため、運動をしていない方でも栄養補給として飲んでも構いません。
ここでは運動の有無にかかわらず、プロテイン摂取をおすすめする理由を紹介します。また、運動しない方がプロテイン摂取をする際に気を付けたいこと、プロテイン摂取を積極的におすすめしたい方についても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
プロテインとはタンパク質のこと! 運動の有無にかかわらず飲んでもいい?
プロテインは体を作る大切な栄養素であるため、運動の有無にかかわらず誰でも摂取できます。
プロテイン摂取をすすめる以下の理由を、順番に紹介しましょう。
- タンパク質は体を作る栄養素であるから
- 食事では十分に摂取することが難しいから
- コストパフォーマンスが高いから
プロテインをおすすめする理由①:タンパク質は体を作る栄養素であるから
人の筋肉や肌、髪、爪、それだけでなく、体内の血液や臓器などのすべてを作るのはタンパク質です。そのため、もしもタンパク質が不足すると髪や爪がボロボロになり、外見から輝きがなくなってしまいます。
ダイエットに成功した人が、痩せはしても「やつれたように見える」場合、タンパク質が不十分でハリやツヤがなくなっているのかもしれません。
プロテインをおすすめする理由②:食事では十分に摂取することが難しいから
タンパク質は肉・魚・卵などから摂れる栄養素ですが、食事だけで十分な量を摂取することは難しいもの。特に炭水化物が好きでご飯や麺、パンなどをよく食べるという方の場合、食事だけで十分にタンパク質を摂取することはより難しくなります。
そのようなときにプロテインを飲むと、手軽に必要なタンパク質を摂取できます。
プロテインをおすすめする理由③:コストパフォーマンスが高いから
肉や魚といった主菜になるものは、毎日しっかり食べようと思うとお金がかかります。特に質の良い素材で食事をしようとすると、かなり費用が必要ですよね。
その点、プロテインは一袋4,000〜6,000円程度と高い商品ではありますが、1回の量を計算すると十分な食材を集めるよりは安価です。さらに水や牛乳に溶かして飲むだけと手軽であるうえに、しっかりとれるのでコストパフォーマンスが高いと言えます。
1日に必要なタンパク質の量とは?
タンパク質は身体づくりに欠かせない栄養素です。筋肉を落とさないためや体を大きくするためなど目的は人それぞれですが、健康を意識するうえで1日に必要とされるタンパク質の摂取量は把握しておきたいものです。
【必要タンパク質量の出し方】
自分の体重(kg)×体重1kgあたりのタンパク質必要量(運動習慣別)(g)
運動をしていない人のタンパク質の必要量は、「0.8g」と報告されています。
参考:SAURUS「アミノ酸・タンパク質 基礎知識」
つまり、60㎏の成人の場合の計算は、60×0.8=48で、1日の摂取目安は48gです。
タンパク質が多く含まれている代表的な食材である肉や魚では、100gあたりのタンパク質は20g前後、卵で12g、ヨーグルトでは3g程度です。対して一般的なプロテイン飲料は1回の目安が15gですので、高タンパクなのがわかりますね。
ちなみに、一度に吸収できるタンパク質の量は約40〜50g程度であるため、一度の食事やプロテイン摂取でタンパク質を大量に摂取しても意味はありません。1日の摂取量は1日を通して得るようにしましょう。
運動しないでプロテインを飲むとどうなる?
プロテインを摂取すると筋肉量の維持・増加が見込めますが、運動をしない場合はエネルギーの過剰摂取になることがあります。結果、利用しきれなかったタンパク質は体脂肪として体内に蓄積されることになるため、注意が必要です。
タンパク質にも糖質と同等のカロリー(1gあたり4kcal)があることを覚えておきましょう。
タンパク質の過剰摂取によるリスク
タンパク質は生命維持に必要な栄養素ですが、過剰に摂ると腎臓の負担が増大し、蛋白尿やカルシウムの過剰排出を引き起こす可能性があります。
蛋白尿とは、腎臓の働きが低下して血液からろ過したタンパク質を再吸収できず、一定量以上のタンパク質が排出してしまう症状のこと。また、カルシウムが過剰に排出されると、尿路結石や骨粗しょう症などのリスクも高まります。
そのため、特に高齢の方はプロテイン摂取について医師に相談してから、飲むか飲まないかを決めるようにしましょう。
運動習慣のない人でプロテイン摂取をおすすめしたい場合
運動習慣がない方でも、タンパク質の摂取量が不足していると考えられる場合には、積極的なプロテインの活用をおすすめします。たとえば以下のような場合が当てはまる方は、タンパク質が不足しやすい生活と判断できます。
- ご飯を抜くことが多い
- 1回の食事量が少ない
- 炭水化物が好き
- 食事内容が簡単
ご飯を抜くことが多い
低血圧で朝食は抜いている、もしくは多忙で昼ご飯や晩御飯を逃しがちといった方は、タンパク質が不足しがち。体に十分な栄養を回すため、まずは1日3食をどうやったら食べられるかを考えるようにしましょう。
そしてそのうえで、やはりまとまった時間が取れないということであれば、プロテインを朝食替わりに飲んだり、移動中にプロテインバーを食べるといったことがおすすめです。
1回の食事量が少ない
3食はとっているが一般的な食事量より少な目だという自覚がある方は、食事を抜く方と同程度でタンパク質の不足が疑われます。お米や麺、パンなどの炭水化物を控えめにして肉や魚を多目に食べるなど、工夫してみましょう。
もしもさまざまな理由で固形物が食べにくいということであれば、ゼリー状のプロテインや牛乳で割ったプロテインを飲むなどを試してみてください。
炭水化物が好き
ご飯やパン、麺類が好きでよく食べるという方は、炭水化物によってエネルギーは十分に取れていても、タンパク質が不足している可能性があります。10代や20代の成長期であればエネルギーの消費量が多いため、炭水化物を食べたいだけ食べても消費できますが、30代に入るとそうはいきません。
ご飯はお代わりをせず1杯で済ませておかずを多めに食べるとか、1食はご飯や麺を抜いてプロテインで代替するなどがおすすめです。
食事内容が簡単
1日に3回の食事を取っていても、その内容がパンとコーヒー、うどんのみ、お茶漬けのみといったような簡単メニューであれば、栄養が偏ってしまううえに不足しがちです。1回の食事ではバランスよく主菜・副菜・主食を食べることが大切ですが、それがどうしても難しければ、コーヒーの代わりにプロテインを飲む、おやつにプロテインバーを食べるなどをしてみましょう。
ただし、前述したようにタンパク質の摂りすぎには注意しなければなりません。運動する生活習慣がない方であれば、プロテイン摂取は1日2回までにしておきましょう。
運動しない場合でもプロテインは飲んでも良い! ただし、摂取量には注意しよう
プロテイン商品は生命維持に必要な栄養補助食品であるため、特に運動習慣がないという方でも摂取をおすすめします。ただし、運動しない方は消費エネルギーが少ないため、過剰摂取にならないように注意が必要です。
自分の体重から1日の必要タンパク質量を計算し、毎回の食事で不足する分を補うようにしますが、計算が面倒だという方は1日に1杯程度を目安にしましょう。
なお、腎臓に病気を抱えている方やお年を召した方は、プロテイン摂取しても問題ないか、必ず担当医に相談するようにしてください。
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