足が太く見えてしまうのはさまざまな原因があります。しかし、もしも運動不足だという自覚があれば、足が太く見える大きな原因は筋肉量の少なさでしょう。
人の下半身には大きな筋肉が集まっており、その割合はなんと全体の約70%。つまり下半身の筋肉を刺激して引き締めることで、足だけでなく全身に大きな影響を与えられるのです。
ここでは足痩せする筋トレメニューを、部位別に紹介します。いずれも自分の体重を負荷とする自重トレーニングのため、特別な道具は必要ありません。1日に数分で十分ですので、ぜひトライしてみましょう。
足が太い? 足痩せには筋トレが有効
下半身が重い! 足が太い! そんな悩みを持つ方はたくさんいますが、その原因は次の3つが重なっていることが一般的です。
- 足がむくんでいる
- 下半身の脂肪が多い
- 足や下半身の筋肉量が少ない
むくみは体内の水分量が多いということですね。不要な水分が老廃物とともに溜まると、ただ太いのではなくぶよぶよした体になります。
下半身の大きな筋肉が衰えると血のめぐりが悪くなり、水分や老廃物も蓄積。立ちっぱなしや座りっぱなしといったように、長時間同じ姿勢でいることでむくみは悪化します。
そして下半身の脂肪は、基礎代謝で自然と消費するカロリーより、摂取したカロリーの方が多いと付いてしまいます。特に年齢を重ねるごとに脂肪は下半身へ付きやすくなるため、中高年になるとお腹まわりや足がどっしりしてくる場合があります。
ただし、むくみや脂肪によって足が太くなっている場合、いずれも筋肉をしっかり使って刺激し、引き締めることで改善が可能です。
下半身の大きな筋肉を鍛えて血流改善を促し、新陳代謝をよくして脂肪燃焼しやすい体へと変えていきましょう。
足痩せのためには体幹も鍛える必要がある
足痩せのために大切なのが「体幹」です。体幹とは体の胴体部分のこと。ここが弱くグラグラしていると、上半身も下半身も機能的に使えません。
実は体幹の弱さも下半身や足が太くなる原因の1つで、理由は体幹が弱いと人間は物理的に地面に近い部位を「大きく」することで体を支えようとします。
ウェディングケーキを思い浮かべてみてください。ケーキは芯がなく全体が柔らかいため、上半分を支えるためには下半分を大きくしなければなりません。ウェディングケーキは下の層ほど大きくなっていますよね。
これは人の体も同様で、体幹が弱いと体が安定しないため、下半身や足を大きくしてバランスを取ろうとするため太くなってしまう、ということなのです。
【足痩せ】自宅でできる! 部位別・簡単おすすめ筋トレ
では、部位別におすすめの筋トレを紹介しましょう。
- 体幹:プランク
- お尻と内太もも:ワイドスクワット
- お尻と太もも:ランジ
- お尻と太もも裏:バックレッグレイズ
- ふくらはぎ:カーフレイズ
すべてのトレーニングに取り組んでも1日に1時間あれば十分です。気になる箇所からトライしてみましょう。
体幹を鍛える:プランク
基本の体幹トレーニングとして知られているのがプランク。とても簡単ですが、お腹に筋肉がなければ非常につらいトレーニングです。最初は10秒間姿勢をキープするという目標を立ててやってみましょう。
【プランクのやり方】
- 床の上にうつ伏せで寝そべり、両肘を床につけて上半身を持ち上げる。
- 肘は肩幅程度にし、顔はまっすぐ前を向く。
- 両足のつま先を立て、全身をつま先と肘で支えて肩からかかとまでを一直線にする。
- そのままできるだけ長くキープする。
お尻が上がったり、頭が肩より下へ落ちたりしないようにしましょう。効果がないだけでなく、肩や腰を痛める原因になります。
お尻と内太ももを引き締める:ワイドスクワット
スクワットは筋トレのBIG3と呼ばれる、基本的かつ効果絶大のトレーニングメニューです。
メインターゲットとなる部位はお尻と内太ももですが、お腹や体幹への効果も期待できますので積極的に取り組みましょう。ここでは通常のスクワットではなく、より内太ももに効くワイドスクワットを紹介します。
【ワイドスクワットのやり方】
- 両足を肩幅より広く取って背筋を伸ばして立ち、両腕は体の前で組む。
- 膝とつま先を少し外側へ向ける。
- 太ももが地面と水平になるまで、息を吐きながらゆっくりと腰を下ろす。
- お腹に力を入れたままで、息を吸いながらゆっくりと元へ戻す。
- 膝が完全に伸びきる手前まで立ち上がったら、また息を吐きながらゆっくりと腰を下ろす。
- 1セット10回×3セット繰り返す。
注意点は、膝とつま先の向きを合わせること。向きが違えば膝を痛める原因になります。また、膝に負荷がかかるため、つま先よりも前に出ないようにしましょう。
お尻と太ももを引き締める:ランジ
ランジのメインターゲットとなる部位はお尻と太もも。筋力アップだけでなく、足痩せ、ヒップアップ、筋肉が付きすぎたことによる太見えの解消も期待できます。
【ランジのやり方】
- 足を腰幅に開いて両手を腰にやり、片足を大きく一歩前へ踏み出す。
- 後ろの足のかかとを持ち上げ、つま先立ちになる。
- 背筋を伸ばして胸を軽く張り、息を吐きながら前に出した足の膝が90度の角度になるまで腰を下げる。
- 息を吸いながらゆっくりと腰を上げ、元の体勢に戻る。
- 片足ずつ10回×3セット繰り返す。
注意点は、重心を前の足にかけないこと。前後に開いた両足の真ん中に重心をそのまま落とすイメージです。
お尻と太もも裏を引き締める:バックレッグレイズ
お尻と太ももの裏を引き締めます。お尻が引き締まれば足長効果もあるため、積極的に取り入れてみましょう。
【バックレッグレイズのやり方】
- うつ伏せになって床に寝転ぶ。
- 両手は顔の下で組み、両足は膝を伸ばしておく。
- 息を吐きながら両足をゆっくりと上げていく。
- 最大限上げたら、そのまま2秒キープ。
- 息を吸いながら下す。
- 1セット10回×3セット繰り返す。
注意点は、膝を曲げないこと。膝を曲げれば楽ですが、効果はありません。しっかり膝を伸ばして行いましょう。
ふくらはぎを引き締める:カーフレイズ
ふくらはぎを刺激し、引き締めるカーフレイズです。
【カーフレイズのやり方】
- 壁などに向き合い、両手を壁について安定させ、両足を腰幅程度に開いて立つ。
- かかとを地面から浮かせてつま先立ちになる。
- かかとを上げられるところまで上げたら、ゆっくりと下ろして元に戻る。
- 20〜30回程度繰り返す。
階段などに足先から半分程度をのせて行うと足首の可動域が広くなり、さらに刺激を与えられます。
足痩せ筋トレの効果を高めるマッサージ
足痩せは筋トレや有酸素運動、マッサージのどれか一つだけをやればOKというわけではありません。
できるだけ歩いて有酸素運動をし、筋トレで負荷を与えて、マッサージで老廃物を流すことが大切です。続いては足痩せに効果的で簡単なマッサージを紹介します。筋トレをした日も、筋トレをしなかった日もマッサージを行うことで、より効果を実感しやすくなります。
ふくらはぎ・膝裏マッサージ
血液を上半身へ送り返すポンプの役割もあるふくらはぎ。筋トレ後はこの部分が張ることも多いため、マッサージでケアしていきましょう。
【ふくらはぎ・膝裏マッサージのやり方】
- 膝を立てて両手でふくらはぎをしっかり指の腹でつかみ、筋肉が硬くなっているところ(つかむと痛気持ちいいと感じるところ)を探す。
- 両手の指をしっかりとふくらはぎに食い込ませたり、強く指で押したりつかんだまま左右に揺らしたりする。
- ふくらはぎを持ったまま、かかとを床につけてつま先を上げ下げする(20回程度)。
- 膝の裏の硬いところを両手の指で押しほぐす。
寝る前に、ストレッチをした後などにも良いマッサージです。
足痩せ筋トレで下半身スッキリ! 毎日の習慣にして
体幹がしっかりとしていて、不要な老廃物や水分が流れると、足は自然に細くなります。さらに足痩せに必要なものは筋肉です!普段、特に運動をしてないのであれば、どんどん筋肉量は減ってしまいます。そのため、1日に10分ほど時間を取って、少しずつ筋トレに取り組むことで筋肉量を増やすことができます。
下半身の筋トレを自重トレーニングで行う場合、負荷はさほど強くありません。そのため筋線維の損傷も軽いので、毎日行っても大丈夫です。すっきりと軽やかな足を目指しましょう。
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