「汗をかきたいけど、激しい運動はしたくない」「サウナは苦手」そのような方には、ヨガがおすすめです。
ヨガはさほど汗をかくというイメージはないかもしれませんが、深層筋(インナーマッスル)を使い呼吸法で全身を温めるため、じんわりと発汗できます。
汗は定期的にかくことでスムーズに出るようになるため、体質改善にもおすすめです。
この記事では、ヨガでかく汗に期待できる効果や、さらに発汗するためにできることなどを解説します。
おすすめのポーズも紹介しますので、ぜひ取り組んでみてくださいね。
目次
ヨガで汗をかくと期待できる効果
ホットヨガなど外的に温めるものは滝のような汗になりますが、常温でヨガをすると体の奥から温まり、ゆっくりじんわりと汗をかきます。
そのように汗をかくことで期待できるのは、以下のような効果です。
- 美容効果
- ダイエット効果
- 体質改善効果
美容効果
汗は天然の化粧水と呼ばれていますが、その理由は、乳酸ナトリウムや尿素などの天然の保湿成分が含まれているからです。
また、汗は体の中にある老廃物を外へ出したり毛穴に詰まった汚れなどを流したりしてくれます。
実は、自然に流れる汗はそのまま肌になじませた方が保湿効果があります。しかし、余分な汗をそのままにしておくと肌表面にある雑菌と混じって肌トラブルを引き起こすため、基本的には、汗は早めにタオルで優しく拭き取りましょう。
特にメイクをしている顔などの汗は、化学物質が汗に混じって肌を汚すため、早めに拭き取ることが大切です。
▼以下の記事で汗臭さの改善について解説しています。
ダイエット効果
体内が温められて汗をかくということは、筋肉を使うことで熱を作り出し、脂肪が燃焼されつつあるということです。つまり、汗が出ているときはダイエット効果が出ていると考えられます。
ヨガのポーズや呼吸法は深層部にある筋肉をよく使うため、基礎代謝が向上し、痩せやすい体へと導いてくれますよ。
体質改善効果
汗を定期的に出すことで、冷え性やむくみなどが改善できます。
筋肉の作用のひとつが、血液を全身に送るポンプの役割です。
ヨガのポーズで筋肉を動かすことによりポンプの力も鍛えられるため、血流が改善されて老廃物や余計な水分が排出されやすくなります。
ヨガで汗をかきたいときにできること
前述したように、常温のヨガをするだけでも発汗は可能です。
しかし、より多く汗をかきたいと考える方には、以下の方法をおすすめします。
- ヨガ前後に水分補給をたっぷりする
- ウジャイ呼吸をする
- 温かい場所でヨガをする
- 代謝を向上させるヨガポーズを行う
ヨガ前後に水分補給をたっぷりする
汗は血液から作られています。
体内が水分不足状態だと当然汗にもなりにくいため、ヨガの前後やレッスンの間には、マメな水分補給が大切です。
喉が渇いたと感じるときは、すでに脱水が進んでしまっている状態と考えてください。
そのため喉の渇きを覚えていなくても、口内を湿らす程度に水を口に含む必要があります。
特にホットヨガや岩盤ヨガは通常より温められた空間で行うため、しっかり水分補給するようにしましょう。
ウジャイ呼吸をする
ウジャイ呼吸はハタヨガで行われている胸式呼吸のひとつです。
胸を大きく膨らませてする呼吸で、体内の温度を上昇させて全身を温める効果があります。
鼻から吸って鼻から息を吐き、吐くときも吸うときもお腹を凹ませた状態で腹部をしっかり固定して行いましょう。
深い呼吸で全身を温めてからポーズを行うと、より汗をかきやすくなりますよ。
▼以下の記事でウジャイ呼吸とそのやり方について解説しています。
https://neighbor.fit/blog/ujjayi-breathing/
温かい場所でヨガをする
ホットヨガや岩盤ヨガなど、通常より温かい場所でヨガをすることも汗をかくために有効です。
ホットヨガは温度と湿度の高い部屋でヨガを行います。
室温は30〜40度、湿度は55〜65度前後の部屋です。温度で体が温まりやすくなるうえに、筋肉の柔軟性も増す効果があります。
岩盤ヨガは天然石の上で行うヨガのことです。岩盤にはミネラルが豊富に含まれており、そこに熱が加わることによって遠赤外線効果が生じ、全身をポカポカに温めます。
代謝を向上させるヨガポーズを行う
汗をかくには、大きいエネルギーを必要とする大きな筋肉を使うことが大切です。
代謝を向上させるポーズを2つ紹介します。
- 戦士のポーズⅠ
- 椅子のポーズ
また、朝行うヨガとしてよく知られている「太陽礼拝」は、流れる動きで全身の筋肉を使うため、汗もよくかけます。
太陽礼拝にはAとBの2種類がありますので、ぜひ取り組んでみましょう。
▼以下の記事で太陽礼拝について解説しています。
戦士のポーズⅠ(ヴィーラバッドラーサナⅠ)
戦士のポーズは全身の強化やヒップアップ、集中力向上などが期待できるポーズです。
お尻、太もも、背中、胸などの大きな筋肉を動かすため、大きなエネルギーを使います。
【戦士のポーズⅠのやり方】
- 両足を揃えて真っ直ぐに立ち、息を吸いながら右足を一歩大きく前へ踏み出す。
- 左の足先は45度外側へ向け、両手は腰に当てる。
- 息を吐きながら右膝を90度に曲げて腰を落としていき、右太ももを床と並行にする。
- 息を吸いながら両手を合わせて天井へ向けて伸ばし、目線は親指に向ける。
- 左右を反対にして同様に行う。
膝に負担をかけないため、前に出した足の膝がつま先よりも前へ出ないようにしましょう。
椅子のポーズ(ウトゥカターサナ)
椅子のポーズは下半身の強化や下腹部の引き締め、集中力向上の効果が期待できるポーズです。
いわばヨガ版スクワットであるため、筋力、バランス力を鍛えられます。
【椅子のポーズのやり方】
- 両足を揃えて真っ直ぐに立ち、両手は自然に下ろして体の横につける。
- 息を吐きながらお尻を後ろへ引き、膝を曲げて体重をかかとに乗せる。
- 息を吸いながら肩の力を抜きつつ、両手を頭上へ上げる。
- 目線は両手の指先を見る。
こちらも同じく、膝に負担がかからないよう膝がつま先より前に出ないようにしましょう。
ヨガでかく汗はサラサラしている
炎天下の中でかく汗は「ベタベタ」していることが多いのですが、それは皮膚の表面が暑さを感じ、急激に上がった体温を下げるために急いで汗を出すからです。
通常、汗は血液からミネラルなどをろ過して「水」だけを出します。そのため、汗には本来においやべたつきなどはありません。
しかし、暑さのために急いで汗を出そうとした結果、ろ過が十分にできず、ミネラル分なども一緒に出てしまうのです。
一方、ヨガで出す汗は「急いだ汗」ではありません。ポーズによって筋肉が動かされることで血流が促進され、脳に血液が行き渡ることで体温調節が必要と判断され、時間をかけて出される汗です。
そのため、ヨガによる汗はサラサラしていることが多くなります。
ヨガで「良い汗」をたっぷりかこう!
ヨガでの汗は、自分の筋肉を動かすことで熱を生み出しています。
そのため、じんわりと肌があせばむ程度ですが、その際には間違いなく脂肪燃焼が行われていると考えましょう。
ホットヨガや岩盤ヨガでは、外的にも温められるため、滝のような汗が出ます。発汗はストレス発散行為でもあるため、心身共にすっきりしたいという方には、ホットヨガなどがおすすめです。
体内を奥底から温めることによる発汗は、サラサラと気持ちのよいもの。ヨガでぜひ、よい汗をかいてくださいね。