“転んでも手が出ない子”が増えている?パラシュート反射のしくみと、家庭でできる鍛え方 - NEIGHBORFIT | 運動で心と身体を整える

“転んでも手が出ない子”が増えている?パラシュート反射のしくみと、家庭でできる鍛え方

知育・発育

"転んでも手が出ない子"が増えている?パラシュート反射のしくみと、家庭でできる鍛え方

公園で転んだ我が子が、手をつかずに顔から地面に…そんな場面にヒヤッとした経験がある方は少なくないはずです。「昔はもっと自然に手が出ていた気がする」という声を、登戸エリアの子育て世代からもよく耳にします。実はこれ、単なる思い込みではなく、発達のメカニズムに関わる話だと言われています。

データで見る「転んで手が出ない子」の現状

就学前後の子どものけがについて、頭部や顔面の外傷が占める割合が高いという指摘があります。幼稚園や保育園で起きるけがのうち、半数以上が頭部・顔面に集中しているという報告もあり、統計が取られ始めた1970年代以降、小学校での骨折発生率はおよそ2倍に増えたとも言われています。もちろん外遊びの環境や記録の取り方が変わったことも影響しているため単純比較はできませんが、「とっさに手が出て顔面を守る」という反応がうまく働いていないケースが一定数あるのではないか、という見方は専門家の間でも指摘されています。

この「とっさに手が出る」反応は、医学的には保護伸展反射(パラシュート反射)と呼ばれ、生後6〜9ヶ月ごろに出現し、ピークは8〜9ヶ月頃とされています。一度獲得すると一生消えない原始反射の一つですが、「反射として備わっていること」と「実際の転倒場面でとっさに使いこなせること」は、必ずしもイコールではないと考えられています。

なぜ出せない子が増えているのか―ハイハイ期間との関係

パラシュート反射が育つ時期は、ちょうど赤ちゃんがハイハイを盛んに行う時期と重なります。ハイハイでは体重の一部を腕や手のひらで支える動作を何百回、何千回と繰り返すため、この過程で「手で体重を受け止める」感覚が体に刷り込まれていくと考えられています。

ところが近年は、住環境の変化や「早く歩けた方がいい」という考え方の影響もあり、ハイハイの期間が短くなる傾向が指摘されています。早期につかまり立ちや歩行に移ると、危険を回避する能力や、とっさに体を支える経験が不足しやすくなるとも言われており、これが冒頭のような「手が出ない」現象の一因ではないかと考えられています。反射そのものはあっても、日常の中で「使う練習」が足りていない、というイメージです。

「うちの子はどうだろう」と気になった方は

NEIGHBORFITの運動あそび教室では、年齢に合わせた体の使い方をレッスンの中で一緒に見ていくことができます。まずは体験でお子さんの様子をご覧ください。

家庭でできる鍛え方と、意外な落とし穴

クマ歩きは「速さ」より「質」

手のひらで体重を支える感覚を育てる遊びとして定番なのが、四つ這いで進む「クマ歩き」です。手首・前腕・肩甲帯にしっかり負荷がかかるため、この部位の筋力や関節の可動域を養うのに役立つとされています。ただし小学校受験の体操指導などの現場では「クマ歩きは練習しても速さだけでは伸びない」という指摘もあります。評価されているのは移動スピードではなく、姿勢を崩さず体幹を保てているか、目で進行方向や手足の位置を捉えながら動けているかという「体と目の連動」だという見方です。家庭で取り入れる際も、タイムを競うより、ゆっくり丁寧に、床と手のひらの位置を意識しながら進む方が効果的だと考えられます。

トランポリンは年齢で使い分ける

感覚統合(体の位置やバランスを脳が処理する力)が最も育ちやすい時期は2歳から7歳ごろとされ、この時期のトランポリン遊びはバランス感覚や体幹づくりに役立つとされています。一方で3歳未満は着地時のバランスコントロールがまだ未熟なため注意が必要とされ、6歳を過ぎるとリズムに合わせて跳ぶなど遊び方の幅も広がります。運動に関わる神経回路は12歳ごろまでにほぼ完成すると言われているため、この時期にとっさの体の使い方を経験しておくことには一定の意味があると考えられます。

自宅では、座布団やクッションの上に手をつく「柔らかい着地」の練習や、ハイハイ・クマ歩きでの追いかけっこなど、遊びの延長で無理なく取り入れられます。

NEIGHBORFITでの取り組み

NEIGHBORFITの運動あそび教室は、0〜36ヶ月・3〜6歳・7〜9歳と年齢別にクラスを分けており、それぞれの発達段階に合わせた体の使い方を少人数制(最大5名程度)で見ていける環境を整えています。館内にはボーネルンドプロデュースの「あそびの空間」を併設しており、ハイハイやクマ歩きのような基礎的な動きも、遊具や親子でのふれあいを通して自然に経験できるようになっています。「運動で心と身体を整える」というコンセプトのもと、パーソナルトレーニングやTRXグループトレーニング、ヨガなど大人向けのプログラムも登戸駅から徒歩5分の場所でご案内しています。

まとめ

「転んでも手が出ない」という現象の背景には、パラシュート反射そのものの有無だけでなく、ハイハイなどを通じて「とっさに手で体を支える」経験を積めているかどうかが関わっていると考えられています。クマ歩きやトランポリンは、速さや回数よりも姿勢や体と目の連動を意識することが鍛え方のポイントです。特別な道具がなくても、日々の遊びの中で少しずつ取り入れられることばかりなので、この夏、親子で体を動かす時間を増やしてみてはいかがでしょうか。

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