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子どものごっこ遊びは心の発達に効果あり!ごっこ遊びから学べる5つの力とは

知育・発育

子どものごっこ遊びは心の発達に効果あり!ごっこ遊びから学べる5つの力とは
この記事の主な内容
  • ごっこ遊びと子どもの心の発達について
  • ごっこ遊びでの社会性の発達について
  • 親が子どもとごっこ遊びの気をつけたいポイント

子供の遊びにはさまざまなものがありますが、誰でも1度はしたことがある遊びが「ごっこ遊び」です。

どれだけ文化・文明が進んでも、なくなることのない遊びの定番ですが、ごっこ遊びは子供の発達に大きな影響を及ぼすことをご存じでしょうか。

今回は、子供のごっこ遊びに焦点を当てて解説します。

ごっこ遊びは段階を経て複雑になっていくこと、ごっこ遊びをすることで子供が得られる力の種類にはどのようなものがあるのでしょうか。

そして親が関わる際に気を付けることなどを説明しますので、順番に確認していきましょう。

 

ごっこ遊びは子供の心の発達につながる遊び

ごっこ遊びは子供の心の発達につながる遊び

ごっこ遊びとは、身近な人や動物、架空のキャラクターなどの真似やふりをする遊びのことです。

バリエーションは多岐にわたり、おままごとやお医者さんごっこ、ヒーローごっこなどさまざまな遊びがあります。

ごっこ遊びの歴史は古く、古墳時代の遺跡からその痕跡が認められているそうです。

人は動物であるため、言葉よりも前に周囲にいる大人の言動を真似して世の中に順応しようとします。

ごっこ遊びはそのひとつ。心身の発達を促す、生き抜く力に関係する遊びだと考えられています。

ごっこ遊びは年齢を重ねるごとに変化する

ごっこ遊びは1歳ごろから始まり、長ければ小学校高学年くらいまでは、複雑さを増しながら続けられます。

ごっこ遊びの変化
  • 1段階目
    1歳ごろから始まる「ふり遊び」です。周囲の大人を真似て、飲み物を飲むふりやご飯を食べるふりなどをします。まだ道具は使わず、手や指の動きだけで遊び、一人で楽しみます。
  • 2段階目
    2歳ごろから始まる「見立て遊び」です。手元にあるおもちゃや普段よく使う道具を、他のものに見立てて遊びます。周囲の大人にかかわりを求めることも出てきます。
  • 3段階目
    2歳半〜3歳ごろから始まる「ごっこ遊び」です。見立てからより具体的な場面を想像して遊ぶようになります。お医者さんごっこや運転手さんごっこ、ヒーローごっこなどがあり、きょうだいや友達と遊ぶようになります。
  • 4段階目
    4歳前後から始まる「役割遊び」です。他の子供と世界を共有しながら、役割を分担して遊びます。

 

ごっこ遊びで子供が育む5つの力

ごっこ遊びで子供が育む5つの力

ごっこ遊びが子供にもたらすのは、以下5つの力です。

  • 心の発達
  • 社会性や協調性
  • コミュニケーション能力
  • 想像力や表現力
  • 観察力

心の発達

ごっこ遊びでは、人や物の立場や気持ちになってみたり、一緒に遊ぶ相手の気持ちを思いやったりする必要があるため、心の発達につながります。

普段の生活では「自分」だけの世界にいる幼児でも、ごっこ遊びを通して他者からの目線で物事を捉えようとするためです。

遊びを通してさまざまな気持ちが生まれるため、人の心の動きには違いがあるということを理解します。

▼心の発達について以下で詳しく解説しています。

自我の目覚め(芽生え)はいつごろ? 子どもの心の発達で親ができる4つの対応

社会性や協調性

ごっこ遊びは自分勝手にはできません。

遊びを成立させるためにはその場のルールや役割を理解し、それに従う必要があります。

幼児が事前にルールの説明や共有をすることはないため、その場の空気を読み、役割をこなさなくてはなりません。

お互いに相手の言動に合わせて動くというパターンを繰り返すうちに、社会性や協調性が身について行きます。

▼社会性や協調性について以下の記事で解説しています。

自発性を高めるモンテッソーリ教育の特徴と子どもに与える影響を解説

コミュニケーション能力

ごっこ遊びでは、物語がちゃんと進んでいくように相手に合わせて動いたり、自分の考えを相手に伝えながら遊ぶといったことが必要となります。

それによって鍛えられるのは、コミュニケーション能力です。

意見が合わないときには折り合いをつけるための話合いも必要になるため、会話力が自然に育まれます。

▼スキンシップとコミュニケーションについて以下の記事で解説しています。

スキンシップが子どもに与える影響と心身を育む効果とは

想像力や表現力

ごっこ遊びでは何等かの真似をして物語を作っていきますが、わからないこと、知らないことに関しては自分で想像するしかありません。

さらに、基本的には自分以外の誰かになりきって遊ぶため、表現力が求められます。

また、本来は喋らないぬいぐるみの手足を動かし、お話をしているように演技するなど、想像の中で物語を進行させていきます。

そのため、繰り返しごっこ遊びをすることにより、想像力や表現力がどんどん身についていくのです。

観察力

ごっこ遊びの大前提は「誰か(何か)の真似」です。

そのため、真似をする対象の言動を観察し、記憶しておく必要があります。

ごっこ遊びは観察力、記憶力があるからこそできる遊びとも言えるでしょう。

観察力が増すにつれて、よりリアルな物語になっていきます。

 

親がごっこ遊びに付き合う際に気を付けること

親がごっこ遊びに付き合う際に気を付けること

ごっこ遊びが始まったら、親が一緒に遊ぶことも多いでしょう。

その際に気を付けたいポイントを3つ紹介します。

ごっこ遊びの気をつけたいポイント
  • 道具は買いそろえなくてよい
  • 子供の世界観を壊さないようにする
  • できる範囲で環境を整える

道具は買いそろえなくてよい

現代ではごっこ遊びのための、さまざまなおもちゃや幼児用家具などが販売されています。

しかし、かならず遊びのためにそのようなおもちゃを購入しなければならないことはありません。

子供は想像力を膨らませ、ブロックをご飯に、チラシをお皿に、ぬいぐるみを家族の誰かとして配役して楽しむことができます。

むしろ、ごっこ遊び専用のおもちゃを整える方が、遊び方などの枠が決まってしまい子供の想像力があまり刺激されないかもしれません。

ごっこ遊びを始めたら、親は子供の様子を見ながら段階的におもちゃの購入を考えるようにしましょう。

子供の世界観を壊さないようにする

子供は想像力を膨らませ、自由に遊びます。

親が一緒に遊んでいると「え?」と驚くような、奇想天外な場面に直面することも多々あるでしょう。

しかしそれは、想像する力がしっかりと養われてきた証拠です。

倫理的、道徳的に問題がないのであれば、優しく見守りましょう。

大人の常識とは違うからと子供の世界観を壊したり、否定しないようにしましょう。

遊び中に「それは変だよ」と笑われたり否定されたりすると、子供は傷つき、自由にイメージを膨らませられなくなるかもしれません。

できる範囲で環境を整える

前述したように、ごっこ遊びを始めたからといってすぐにおもちゃを購入する必要はありません。

しかしながら、ある程度環境を整えてあげることは大切です。

舞台設定がしっかりしていると集中しやすくなるのは、子供も大人も同じこと。

たとえば小さな台所のおもちゃは買わなくても、段ボールで小型の家を作ってみたり、おりがみでお皿を折ってみたり、粘土で野菜を作ってみたりしてみましょう。

環境を整えることで、より子供が集中してごっこ遊びに没頭するかもしれません。子供が没頭している時は自由に遊ばせてあげることでより一層、イメージ力や想像力が養われるのではないでしょうか。

 

ごっこ遊びは子供の発達に大きく影響する!

古くから、世界中の子供はごっこ遊びで「これから生きる世界」を学んできたと言われています。

遊びを通し、心の発達や社会性・協調性といった社会に出るために必要な力を鍛えられ、語彙力や想像力などを育めるのです。

保護者の方はぜひ、子供と一緒にごっこ遊びを楽しんでください。

大人が一緒に遊ぶことで子供たちは知識を補い、より詳しく物事について学べます。さらに、親子の絆を深めるチャンスにもなりますよ。


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