ヨガは、大人の習い事として高い人気を誇ります。しかし欧米では、授業としてヨガを取り入れている小学校もあることをご存じでしょうか。
ヨガには精神的・肉体的多くのメリットがあるとさまざまな研究結果が出ていますが、それは子供にとっても同じで、大人と同様の効果が見込めます。
この記事では、大人のヨガと子供のヨガの違いや子供にはNGのポーズ、子供がヨガを通して得られる代表的な効果、さらに子供の習い事としてヨガをおすすめする理由などを紹介します。
我が子の運動不足や運動嫌いの改善を望まれている方、そして何の習い事をさせるかについてお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
子供のヨガと大人のヨガの違いとは?
世界中で大人の習い事や趣味として人気が高いヨガですが、子供のヨガと大人のヨガの違いは何があるのでしょうか?
大人と異なるところは「成長に合わせた無理のないポーズを行う」ことと「年齢別に楽しめるようにアレンジされている」ことです。
子供は体が成長途中であるため、子供一人一人の運動能力や成長発育の速度に合わせたヨガを行わなければなりません。そのため、後述しますが、大人はOKでも子供にはNGのポーズが存在します。
また、ヨガを続けることで徐々に集中力を養うのですが、レッスンの途中で飽きないようにゲームを取り入れるなど、年齢に応じてさまざまな工夫がされていることも大きな違いです。
子供には禁忌のポーズや動きがある
成長期の子供たちは繊細で柔らかいため、どんなポーズでもできると思う方がいるかもしれませんね。しかし実際には、繊細で柔らかいが故に、取り入れるポーズには気を付けなければならないものもあります。
たとえば関節に大きな負荷がかかるポーズや、深く体をねじったり反ったりするようなポーズは禁忌です。子供は関節が柔らかいために大人に比べて負荷がかかりやすいうえに、骨の形成が不十分で軟骨部分も多く、強い力を加えるとケガのリスクが増えます。
特に、土台が不安定な中で体を強くひねるような動きは取り入れないようにしましょう。
子供がヨガをすることで得られる代表的な効果6つ
子供がヨガをすることで得られる、代表的な効果をみていきましょう。
- 姿勢改善
- 柔軟性の向上
- 集中力の向上
- 免疫力の向上
- ストレス発散
- 口呼吸の改善
姿勢改善
インターネットが普及して家庭用ゲームも増えたこと、さらにコロナ禍に突入したことにより、昔に比べて子供たちが外で全身を使って遊ぶことが少なくなっています。その結果増えているのは、ゲームやタブレットなどに夢中になるあまり姿勢が曲がってしまい猫背になったり近眼になったりなどです。
ヨガは全身の筋肉を伸ばして関節の可動域を広げ、体幹を鍛えるエクササイズであるため、胸が開いて呼吸がしやすくなり、正しい姿勢を維持しやすくなりやすくなります。
柔軟性の向上
動物の関節は、使わなければどんどん可動域が狭くなります。可動域が狭いといざというときに足や手が開かず、ケガをするリスクが高まります。
しかしヨガのポーズで筋肉を伸ばし、刺激することで改善可能です。全身の柔軟性と関節の可動域を広くできるため、体が硬いことによるケガのリスクを軽減できます。
集中力の向上
ヨガで大切なことは、ポーズよりも呼吸です。呼吸法を学ぶことで全身に酸素や栄養が回りやすくなるため、脳にも十分な血液が行き渡り、集中力が養われます。
結果的に勉強や遊びに集中しやすくなるため、学校に通う子供たちの学力向上が期待できます。
参考:J-STAGE「ヨガの心理的効果についての調査研究」
免疫力の向上
ヨガで行う基本の呼吸は、腹式呼吸です。普段わたし達が行っている肺呼吸よりも深く息が吸えるため、リラックス効果があります。
人はリラックス状態のときには副交感神経が優位になっており、全身の血流促進や酸素・栄養が行き渡りやすくなるのですね。それらすべてが、免疫力の向上につながります。
ストレス発散
成長段階で自分の心身を上手にコントロールできないため、子供は意外とストレスを多く抱えています。さらに大人に比べてストレスに対する耐性が少ないため、影響をうけやすい状態です。
子供がストレスにさらされると感情の起伏が激しくなるほか、体調面でも深刻な影響があります。
ヨガを行うとゆっくりと体を動かしながら自分自身と向き合うことになるため、いろんな思いで溢れかえっていた頭がすっきりとリフレッシュ。さらに血流が促進されたりしっかり呼吸ができたりすることで、ストレス発散効果があります。
口呼吸の改善
柔らかい食べ物が増えたことにより近年の子供は顎が小さい子が多く、歯並び・噛み合わせが乱れやすいこと、そしてアレルギーによる鼻の詰まりなどによって、口呼吸をする子が増えてきています。
口呼吸は口内が乾燥することによって虫歯や歯周病などのトラブルを起こすうえに、鼻呼吸より空気が吸えず、慢性的な酸欠を引き起こします。酸欠になることで、集中力の欠如や睡眠障害なども発生、免疫力も下がり、良いことがありません。
しかし、ヨガを行うと鼻で息を吸って口で吐くを繰り返すため鼻呼吸がしやすくなり、口呼吸の弊害を改善できます。
子供の習い事にキッズヨガがおすすめな理由
子供の習い事を選ぶ際に多くの親が気にすることは、子供の体や心を健康に、丈夫にできるかどうか、そして子供が楽しんで取り組めるかどうかでしょう。そこで、ヨガを子供の習い事におすすめする理由を3つ紹介します。
- ヨガには競争がない
- 学習能力の向上が望める
- 自信と自尊心が育つ
ヨガには競争がない
ヨガには他の子との競争がありません。自分と向き合い、体を動かすことを楽しみながらゆっくりとポーズを取るエクササイズであるため、運動が苦手だったり得意でなかったりする子でも続けやすくなっています。
他人との競争を嫌がる子、疲れてしまう子にとっても、人を気にしなくてよいということは大きなメリットですね。
学習能力の向上が望める
深い呼吸をしながら自分と向き合うヨガでは、集中力と記憶力を養えるために学業成績の向上が期待できます。さらに不安が低下して感情の激しい起伏がなくなることで、自分がしていること、すべきことに取り組みやすくなります。
自信と自尊心が育つ
ヨガは自分の体や心と向き合うエクササイズです。自分の感情や体の痛みなどをしっかりと認識できるようになるため、何が不快であるかを理解し、自分で対処できるようになっていきます。ポーズができるようになることで達成感も得られ、自分にどんどん自信がでてくるでしょう。
また、同じくらいの年齢の子供たちと一緒にヨガを習うことで、社会性や協調性を身につけながら自己肯定感を育めます。
キッズヨガは子供の習い事におすすめ! 心身を健やかにのびのびと成長させよう
ヨガは大人に大きな人気がありますが、子供にとってもさまざまな面でメリットの多いエクササイズです。
身体面では、呼吸法の取得や運動スキルの向上が望めるうえに、筋力や呼吸器官の強化、血流改善などの健康促進効果があります。そして学習意欲・能力の向上にプラスして自己肯定感も育めるため、精神的・情緒的な成長も期待できます。
子供の心身をのびのびと成長させたい、そのような願いを持つ方は、一度キッズヨガの体験にトライしてみましょう。もちろん、親子でヨガをするのもおすすめですよ。
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