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子供の「運動が苦手・嫌い」はなぜ? 苦手意識を克服・サポートする方法を紹介

知育・発育

子供の「運動が苦手・嫌い」はなぜ? 苦手意識を克服・サポートする方法を紹介

運動が苦手・嫌いである子は、学校の体育の授業や運動会を苦痛に感じてしまい、出たくないと思ってしまう子もいるようです。

誰にでも苦手なことはあるにしても、もう少し運動を楽しめるようにならないかと頭を悩ませる親御さんもいらっしゃるでしょう。

では、どうして子供が運動が苦手・嫌いなのか、理由はご存じでしょうか?苦手意識を克服するためにはまず理由から探り、その解決策を考えることがおすすめです。

この記事では、運動が苦手・嫌いと言う子供がどの程度いるかの調査結果子供が運動を嫌いになる理由親としてできるサポート方法などを紹介します。

 

運動が苦手・嫌いな子供はどのくらいいる?

運動が苦手・嫌いな子供はどのくらいいる?

文部科学省のスポーツ庁が発表している「令和4年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」によると、運動(体を動かす遊びをふくむ)やスポーツをすることは好きですかという質問に対し、小学生男子は6.6%が、小学生女子は14%が「やや嫌い・嫌い」という結果でした。

運動やスポーツをすることは好きですか。

画像出典:「令和4年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」小学生児童

 

ちなみに中学生では男子の11.2%が、女子の22.8%が同じく「やや嫌い・嫌い」を選択しています。

運動やスポーツをすることは好きですか。

画像出典:「令和4年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」中学生生徒

 

国としては個々人の健康を維持すること、そして国家レベルでの医療費削減のため、運動に苦手意識を持たないことを希望していると考えられます。子供のころに運動が苦手・嫌いだった人が、中高年になって健康のためにと運動を始めるケースは少ないからでしょう。

 

子供が運動を苦手・嫌いになる理由とは?

子供が運動を苦手と感じたり嫌いになったりする、考えられる理由は以下のようなものがあります。

  • 失敗したときのことがトラウマになっている
  • 他の子との比較が苦痛
  • 団体競技のプレッシャー
  • 体が硬く動きの幅が狭い

 

失敗したときのことがトラウマになっている

運動によって痛い思い、怖い思いをしたことにより、子供の心が傷付きトラウマになっていることがあります。

たとえば、走っているときに転がってきたボールに足が絡んでこけた、鉄棒から落ちて体を強く打った、顔に縄が当たったなどの「痛い」記憶と結びついている場合ですね。

さらにこのとき、周囲の大人や子どもに笑われたり叱られたりすると、頑張る意欲も湧きにくくなってしまうでしょう。「もっと頑張れ」といった激励も、痛い思いをした子供にとっては苦痛として残りやすいものです。

他の子との比較が苦痛

学校で行う体育の授業では、順位をつけられたり勝ち負けが決定したりすることが多く、競争として認識してしまいがちです。その結果、運動そのものを楽しめなくなり、やる気を失うので結果も出しにくいという悪循環に陥ってしまいます。

また、他の科目のテストなどと違い、運動ができる・できないはその場にいる全員にわかってしまうものです。テストの点数は自分が人に話さなければ他の人にはわかりませんが、運動に関してはそうはいきません。そのため、人の目を感じて苦痛を感じやすくなります。

団体競技のプレッシャー

チームワークが必要な運動を体育の授業で行うと、もともと苦手意識を持っている子供はチームの足を引っ張るのではというプレッシャーを感じやすくなります。他の子に責められることもあるため、余計に自信を失ってしまいます。

体が硬く思ったように体を動かせない

体が柔らかいと関節の可動域も広く、全身が思い通りに動かしやすいのでケガのリスクも少なくなります。自分の思うように体を動かせると楽しい気持ちが持続しますが、体が硬いと動きの幅が狭くなるため思ったように動かせず、フラストレーションがたまります。

 

運動が嫌い・苦手な子供へのサポート方法

子供がもしも運動に苦手意識を持っている場合には、次のようなサポートを継続して行うことがおすすめです。

  • 挑戦したことを褒める
  • 休日に親子で一緒に遊ぶ
  • 教室に通う
  • レッテルを貼らない

 

挑戦したことを褒める

運動やスポーツに限らず、そもそも何かに挑戦することはそれ自体が素晴らしいことですよね。また、運動にはさまざまな種類があるため、やってみないと子供に合うか、夢中になりそうか、興味を持つかどうかはわかりません。

そのため、子供が何かに挑戦したときは、挑戦したこと・頑張ったことを十分に褒めるようにしましょう。褒められると人は意欲が増し、できなかったことでもまたトライしてみようかなと思うものです。体を動かす中で、子供自身が好きな動きを発見できるように誘導してみてはいかがでしょうか。

休日に親子で一緒に遊ぶ

運動神経が良いと言われる子供は、実際に運動する機会が多いと言われています。それはつまり、脳が体を動かす方法を、遊びなどを通して蓄積できる回数が多いということですね。

そのため、親が率先して休みの日には外に出て、おにごっこやフラフープ、輪投げなど、どんなものでも良いので体を動かして遊ぶようにしてみてください。ただしこのとき、嫌がる子供を無理に運動させてはいけません。

サッカーが好きな子がいれば、バドミントンが好きな子、ただ走ることが好きな子、大人しく砂遊びをすることが好きな子などさまざまです。それぞれの子供が好きなことを優先するようにしましょう。

たとえば砂遊びのような全身は使わない簡単な動きでも、体を使う頻度が増えると脳が「失敗」や「成功」の動きを蓄積し、体への命令が変わってきます。

教室に通う

運動教室に通うこともおすすめです。

個人差を把握してその子に合ったレベルの運動ができる教室へいくと、他人との競争を気にせずにのびのび運動ができるようになります。たとえばヨガ教室なら呼吸法も学べるうえに柔軟性を高められますし、体操教室なら跳び箱やマットなど、自宅ではできないさまざまなトレーニングに取り組めます。

各教室には指導員がついているためケガのリスクが少なく、ここぞというときには褒めてくれるでしょう。子供もいろいろ試す中で、体を動かす楽しみに気づきやすくなります。

レッテルを貼らない

親や周囲の大人が「あの子は早生まれなので体が小さい」とか「走るのが苦手なんだね」といったような決めつける言葉を言わないことも大切です。

早生まれだから体が小さくて、他の子みたいにできないのかと子供が思い込んでしまうと、運動から遠ざかる原因になります。

 

「生まれつき運動ができる子」はいない

「生まれつき運動ができる子」はいない

生まれてすぐにハイハイができる子はいないように、そもそも「生まれつき運動ができる子」はいません。動きが活発な子と大人しい子では、単に幼少期からの運動量が違うために脳からの指令が異なると考えられます。

また、運動能力は遺伝もさほど関係はないと言われています。オリンピック選手の親がすべて同じくスポーツに秀でていたわけではありませんよね。ただ、親が運動やスポーツを好む家庭では幼少時から体を動かす機会が多い傾向にあり、自然に運動体験が増えているのです。

つまり、成長するに従って運動能力に差が生じるのは、生まれてから始まる動きやトレーニング量と質が人によって異なるためです。体を動かす機会を増やすことで、脳に「成功」と「失敗」、「スムーズな動き方」を蓄積させるようにしていきましょう。

 

子供の運動が嫌い・苦手意識は変えられる! 体を動かし、褒めて伸ばそう

子供の運動嫌いや苦手意識は、周囲の大人が接し方を変えることによって変えられます。少しずつではありますが、続けるうちに体も動きについていけるようになるため、楽しく運動を取り入れることが大切です。

親が真っ先にできることは、運動やスポーツに挑戦した我が子をほめること。自信がつけば、挑戦への意欲も自然に湧いてくることでしょう。


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