- 女性の年齢別基礎代謝量について
- 基礎代謝と健康について
- 基礎代謝が低下してしまう原因について
基礎代謝が上がると痩せやすくなる、そう聞いたことがある方は多いでしょう。
基礎代謝は人の生命活動を維持するために使われる、最低限のエネルギーを指します。
基礎代謝を上げれば体内のエネルギーの消費量が増えるため、太りにくく痩せやすい体へと変化していきます。
しかし、基礎代謝の増減によるメリット・デメリットは、見た目の体形変化だけではありません。
ここでは女性の基礎代謝について、年齢別の平均基礎代謝や計算方法、基礎代謝が下がる理由とその影響、女性におすすめの基礎代謝を上げる方法などを紹介します。
目次
基礎代謝を上げて健康に! 女性の年齢別平均基礎代謝は?
基礎代謝は、人が生命を維持するために使うエネルギーを指す言葉です。
わたし達は寝たり座ったりしてじっとしているときでも、脳、心臓や胃腸などの臓器、神経、呼吸などを正常に働かせるためにエネルギーを使っています。
基礎代謝は人が1日に使うエネルギーの約6割を占めており、成人の男性で約1,500kcal、女性で約1,200kcalが必要です。
基礎代謝の計算方法はいくつかありますが、体重をもとにして算出する方法がよく使われています。
基礎代謝 = 体重 × 該当する年代・性別の基礎代謝基準値
日本人女性の基礎代謝基準値(kcal/kg/日)は以下の通りです。
- 10~11歳:34.8
- 12~14歳:29.6
- 15~17歳:25.3
- 18~29歳:22.1
- 30~49歳:21.7
- 50~69歳:20.7
- 70歳以降:20.7
たとえば30歳で体重55㎏の女性である場合、基礎代謝の計算方法は以下となります。
55kg(体重)×21.7(基準値)=1,193.5(kcal/日)
つまり30歳女性の場合は、毎日最低でも1,193.5kcalが基礎代謝として消費されるということです。
基礎代謝を上げると「何もしなくても消費されるエネルギー」量が増えるため、摂取したエネルギーを消費しやすいためダイエットの効果が見込めます。
▼男性の基礎代謝についてはこちらもご覧ください。
基礎代謝が低下してしまう3つの原因
女性の基礎代謝は12〜14歳の間が最も高く、その後は徐々に低下していきます。
基礎代謝を下げる原因はいくつかありますが、次の3つが代表的な理由です。
- 加齢による機能の低下
- 筋肉量の低下
- ホルモンバランスの乱れ
人は年齢を重ねるごとに、運動機能の低下も伴い運動量が徐々に減少していきます。
その結果、筋肉が使われず衰えるて骨格筋量が減少するため、筋肉を維持するエネルギー量が低下し基礎代謝が低下します。
さらに女性の場合はホルモンバランスの影響も大きく関係し、生理周期によってホルモンバランスが乱れることでも代謝が低下します。
代謝が低下すると脂肪や水分を体に溜め込みやすくなるため、脂肪で体重が増えたり、顔や手・足などのむくみが起こりやすくなります。
基礎代謝が低いことによる女性への影響
基礎代謝が低くなると、さまざまな不調が出てきます。
以下は基礎代謝が低いことによる影響の代表的なものです。
- 体重の増加
- 肌荒れ
- 冷え性や低体温
- 便秘
- 疲れやすい
- むくみやすい
基礎代謝が低ければ、摂取したエネルギーを余らせてしまいます。
それは脂肪として体内に蓄積され、血流が滞りやすくなるため体を冷やす原因となり冷え性、肌荒れや便秘、むくみやすさにつながります。
体が重いなと感じたら、基礎代謝が下がっているのかもしれません。
女性におすすめな基礎代謝を上げる方法
基礎代謝が下がると、前述した症状の他にもさまざまな不調が出始めます。
全身の不調を改善するためには、基礎代謝を上げることが大切です。
基礎代謝を上げるために取り組みたい項目は次の4つ。
何かひとつに集中して取り組むのではなく、同時多発的に少しずつ生活の中に取り入れてみましょう。
基礎代謝を上げる方法①:筋トレで筋肉量を増やす
厚生労働省の発表によると、ヒトの体における基礎代謝率の比率は以下の通りです。
- 1位・・・骨格筋 22%
- 2位・・・肝臓 21%
- 3位・・・脳 20%
これにより、筋肉は肝臓や脳と同じくらいに基礎代謝率が高いとわかります。
脳や肝臓などの組織は後天的に増やせませんが、筋肉であればいくつになっても量を増やすことは可能です。
そのため、自分の努力で増やせる筋肉量にフォーカスしてみましょう。
筋肉を増やす方法は、筋トレをして全身の筋肉に負荷を与えること。
また、筋トレは筋肉量を増やして基礎代謝を上げるだけでなく、血行促進ができることから心身にとってさまざまなメリットがあります。
- 筋肉でしっかりと体を支えられるため姿勢が良くなる
- 血流促進により脳活動が活発化する
- 体温が上昇して冷えやむくみを改善する
- 成長ホルモンが分泌促進されるため前向きな考え方になれる
特におすすめなのは、大きな筋肉が集まる下半身の筋トレです。
下半身の筋トレで有名なメニューはスクワットです。しゃがんで立ち上がるというシンプルな動きのため、誰にでも取り組みやすいメニューです。
以下の記事では、道具が不要、自宅でできる簡単な足トレーニングを紹介していますので、毎日の運動の参考にしてください。
効果的に基礎代謝を上げるためには「いきなりハードなトレーニングはしない」「ゆっくり動かす」「継続する」「筋肉痛になったら翌日は休む」ことが大切です。
まずは、自分の体重を負荷にして行う自重トレーニングから始めてみましょう。
基礎代謝を上げる方法②:ストレッチやヨガをする
深い呼吸をしながら全身を伸ばすことで自律神経を整えられるため、毎日取り組むことがおすすめです。
特に下半身の筋肉は、心臓で作られた血液を全身へと流すポンプのような役割を持っています。
朝晩にじっくり筋肉を伸ばすことで血流促進ができるため、全身の組織に栄養や酸素をスムーズに届けられるようになりますよ。
ヨガのポーズと呼吸法を組み合わせることで心身の調和を目指す「ハタヨガ」について紹介しています。
初心者でも安心して実践できるポーズばかりですので、ぜひ試してみてくださいね。
基礎代謝を上げる方法③:ウォーキングなどの有酸素運動
有酸素運動には脂肪燃焼効果や血流促進効果があります。
マラソンや縄跳びなどが有名ですが、まずは毎日歩く距離を増やすことから始めてみましょう。
目指すのは1日8,000歩以上。そのためには通勤時に駅まで歩く、外ではできるだけ階段を使う、休日には散歩するなど、少しずつ歩く量を増やすことが大切です。
歩くことは全身運動であり、筋肉に刺激を与えるだけでなく、呼吸が深くなって気分転換になるなどメリットがたくさんあります。
基礎代謝を上げる方法④:タンパク質が豊富な食事
基礎代謝を上げるには、体が温まる食材や筋肉を作るタンパク質を摂ることも大切です。
体が温まると内臓機能が正常に働きやすくなるうえ、体温を1℃上げると基礎代謝が13%上がります。
食事をすると体温が上昇するのは、食品類に含まれる栄養素を体内で分解・吸収する際に熱が作られます。
さらに体を温める作用を持つ食材を積極的に摂ることで、より簡単に体温を上げることができます。
香辛料やショウガを使った料理を食べたり、白湯を飲んだりすることもおすすめです。
また、タンパク質は筋肉を作る栄養素で、肉や魚、卵などに多く含まれています。
タンパク質をしっかり摂取することで、筋トレ後に損傷した筋線維の修復がスムーズになり、太く強い筋肉を作り出すのです。
参考:サントリーウェルネスOnline「基礎代謝量とは?年齢ごとの基礎代謝量や基礎代謝量に関係する要素を紹介」
基礎代謝を上げてハツラツとした女性になろう!
普通に過ごしているだけでは、年齢を重ねるごとに基礎代謝は減ってしまいます。
基礎代謝が下がるとさまざまな不調が出やすくなるため、基礎代謝が下がらないようにできることは積極的に取り入れていきましょう。
効率的に基礎代謝を上げる方法は、筋トレやストレッチ、ヨガなどをして筋肉量を増やし、血流を促進することです。
取り組めそうな運動からはじめ、気持ちよく全身を動かしながら気分も基礎代謝も高めていきましょう。
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