バランス能力(バランス感覚)とは?子どもの「よく転ぶ」を変える鍛え方と家でできる遊び - NEIGHBORFIT | 運動で心と身体を整える

バランス能力(バランス感覚)とは?子どもの「よく転ぶ」を変える鍛え方と家でできる遊び

フィットネス

「何もないところでよく転ぶ」「片足立ちになるとすぐグラグラする」「公園の平均台を怖がる」——

お子さまのそんな様子が気になったことはありませんか?

こうした動きに深く関わっているのが、コーディネーショントレーニングの7つの能力のひとつ「バランス能力」です。

いわゆる「バランス感覚」のことで、生まれつきだけで決まるものではなく、遊びの中で育てていける力だと考えられています。

この記事ではバランス能力の正体と2つの種類、年齢ごとの発達の目安、そして家や公園でできる遊びを紹介します。

バランス能力(バランス感覚)とは

バランス能力とは、姿勢を保つ力と崩れた姿勢をすばやく立て直す力のことです。

じっと立っているときだけでなく、走る、跳ぶ、方向を変えるといったあらゆる動きの最中に、体は常にバランスを取り続けています。

そのため、バランス能力はほかのコーディネーション能力の「土台」ともいえる存在です。ボールを蹴る、投げる、ケンケンするといった動きも、片足で体を支えられてはじめて上手にできるようになります。

体は3つの情報でバランスを取っている

私たちの体は主に次の3つの感覚から届く情報を脳でまとめて、姿勢を調整していると言われています。

感覚どこで感じる?
役割
視覚目周りの景色から、自分が傾いていないかを確認する
前庭覚(平衡感覚)耳の奥頭の傾きや回転、スピードの変化を感じ取る
固有受容感覚筋肉・関節・足の裏手足の位置や、どこに体重が乗っているかを感じ取る

この3つのどれかがまだ育ちきっていなかったり、うまく連携できていなかったりすると、グラグラしやすくなります。

「バランスが悪い=筋力が弱い」とは限らない、というのが大事なポイントです。

それぞれの感覚については、前庭覚の記事と固有受容感覚の記事でくわしく紹介しています。

バランス能力には「静」と「動」の2種類がある

バランス能力は、大きく2つに分けて考えると理解しやすくなります。

静的バランス:止まった姿勢を保つ力

片足立ち、つま先立ち、平均台の上で止まるなど、動かずに姿勢をキープする力です。

体のぐらつきを小さく抑え続ける、細かな調整が求められます。

動的バランス:動きながら姿勢を保つ・立て直す力

走りながら方向を変える、ジャンプして着地する、押されても踏ん張るなど、動いている最中に姿勢を保ち、崩れたら立て直す力です。スポーツや日常の転倒防止で特に重要になります。

片足立ちは得意なのに走るとよく転ぶ、あるいはその逆、ということもよくあります。どちらか一方だけでなく、両方の遊びをバランスよく取り入れることが大切です。

体を動かす楽しさ、まずは体験から

NEIGHBORFITでは、年齢別の運動あそび教室を行っています。お子さまの「今できること」を、遊びの中で一緒に見つけてみませんか。

バランス能力はいつ育つ?年齢ごとの目安

バランス能力は、赤ちゃんの首すわり・おすわり・つかまり立ちから始まり、少しずつ積み重なって育っていきます。

幼児期以降のおおまかな流れは次のとおりです。

  • 2〜3歳ごろ:走る、両足でジャンプするなど、全身を使った動きが安定してくる
  • 3〜4歳ごろ:片足立ちが少しずつできはじめ、片足跳びにも挑戦するようになる
  • 5〜6歳ごろ:ケンケンやスキップ、低い平均台を渡るなど、動きながらのバランスが上手になってくる
  • 小学生以降:自転車、鉄棒、縄跳びなど、より複雑な動きの中でバランスを取れるようになる

ただし、これはあくまで目安で、個人差がとても大きいものです。

「何秒立てたか」よりも、左右で差がないか、怖がらずに楽しめているかといった様子を見てあげてください。

神経系が大きく発達する時期については、ゴールデンエイジの記事も参考になります。

バランス能力が育つとどんな良いことがある?

転びにくく、ケガをしにくくなる

つまずいたときにさっと足が出る、転びそうになっても踏ん張れる、といった反応はバランス能力のはたらきです。

とっさに手をついて身を守る動きについては、パラシュート反射の記事でも紹介しています。

ほかの運動が上達しやすくなる

投げる、蹴る、跳ぶといった動きは、どれも「片足で体を支える瞬間」があります。

バランスが安定すると、腕や脚を思い切り動かせるようになり、動き全体がスムーズになります。

姿勢が良くなり、集中しやすくなる

体を支える感覚が育つと、イスに座っているときの姿勢も安定しやすくなると言われています。

授業中にすぐ姿勢が崩れてしまう子にとっても、バランス遊びは良い刺激になるでしょう。

家や公園でできる!バランス能力を育てる遊び

特別な道具がなくても、いつもの遊びに少し工夫を加えるだけでバランス能力は刺激できます。

「上手にできるか」よりも、「グラグラしながら立て直す経験」をたくさんすることが大切です。

【静的バランス】フラミンゴストップゲーム(3歳〜)

音楽に合わせて自由に動き、音楽が止まったら片足立ちでピタッと止まります。最初は大人と手をつないだり、壁に手を添えたりしてもOK。

慣れてきたら「腕を広げて飛行機のポーズ」「目をつぶって3秒」など、少しずつ難しくしていきましょう。

【静的バランス】テープの綱渡り(3歳〜)

床にマスキングテープを貼って、線の上をはみ出さないように歩きます。

前向き、後ろ向き、横歩き、かかととつま先をくっつけて歩くなど、歩き方を変えると難易度が上がります。

頭に軽いぬいぐるみやタオルをのせて歩くのもおすすめです。

【動的バランス】クッションの島渡り(4歳〜)

クッションや座布団を床に並べて「島」にし、落ちないように渡っていきます。

島と島の間隔を広げる、ジャンプで渡る、片足で着地するなどのルールを加えると、着地したときに姿勢を立て直す力が育ちます。

【動的バランス】押し相撲・手押し相撲(5歳〜)

向かい合って立ち、手のひら同士で押し合って、先に足が動いたほうが負け。

相手の力に合わせて踏ん張ったり、力を逃がしたりする中で、崩れた姿勢を立て直す力が鍛えられます。大人は手加減しながら、子どもが勝てる場面もつくってあげてください。

【応用】片足立ちでキャッチボール(6歳〜)

片足で立ったまま、風船や柔らかいボールをキャッチします。

ボールに意識が向くことで、無意識にバランスを取る力が試されます。左右の足を交代しながら行いましょう。

公園の遊具も立派なバランス遊び

平均台、ブランコ、すべり台、ジャングルジム、ロープ遊具なども、バランス能力を育てるのにぴったりです。

揺れる・回る・ぶら下がるといった動きは前庭覚を刺激し、高いところに登る経験は体の位置を感じ取る力を育てます。

はだしで遊べる場所であれば、足裏の感覚がより刺激されます。

くわしくははだしの効果の記事をご覧ください。

揺れる・登る・バランスをとる遊びがいっぱい

NEIGHBORFITの「あそびの空間」では、バランス能力を育てる遊具で思いきり体を動かせます。少人数制の運動あそび教室で、お子さまのペースに合わせてサポートします。

バランス遊びを効果的にする3つのコツ

1. 左右どちらの足でも行う

得意な足ばかり使うと、左右の差が大きくなりやすくなります。片足立ちやケンケンは、苦手なほうの足でも少しずつ挑戦しましょう。

ただし、苦手な足だけを何度も繰り返させるのは逆効果。楽しく終われる量にとどめてください。

2. 「グラグラ」を失敗にしない

バランス能力は、ぐらついた姿勢を立て直すたびに育っていきます。

グラグラしても「いまの立て直し、すごかったね!」と声をかけ、ぐらつくこと自体を楽しめる雰囲気をつくりましょう。

3. 安全な環境を整える

家の中で遊ぶときは周りに角のある家具がないか、床がすべりやすくないかを確認しましょう。

靴下はすべりやすいので、室内では、はだしで遊ぶのがおすすめです。

大人のバランス能力も鍛えられる?

バランス能力は子どもだけのものではありません。

大人も、運動の機会が減ると少しずつ衰えていくと言われています。歯みがき中の片足立ちなど、日常の「ついで」で取り入れるだけでも良い刺激になります。

働く世代向けのメニューは、大人のコーディネーショントレーニングの記事で紹介しています。

よくある質問

Q. 片足立ちは何秒できれば大丈夫ですか?

年齢による目安はありますが個人差が大きく、秒数だけで判断する必要はありません。

左右で極端な差がないか、体重をしっかり片足に乗せられているかといった「動きの質」のほうが大切です。

Q. よく転ぶのはバランス能力が低いからですか?

バランス能力が関係していることもありますが足元をよく見ていない、急いで動いている、靴が合っていないなど、ほかの理由も考えられます。

平らな場所でも頻繁に転ぶ、左右差がとても大きいといった様子が続いて気になる場合は、かかりつけの小児科や健診の場で相談してみてください。

Q. バランスボールは子どもにも効果がありますか?

座って弾む、ボールの上でゆらゆらするといった遊び方なら、バランス能力の良い刺激になります。

転倒しないよう、大人がそばで見守りながら、空気を入れすぎない柔らかめの状態で使いましょう。

Q. 体幹トレーニングをすればバランスは良くなりますか?

体幹の安定はバランスに役立ちますが、それだけでは十分ではありません。

バランスは「感覚で傾きを感じ取る力」と「すばやく立て直す力」の組み合わせなので、揺れる・跳ぶ・止まるといったさまざまな遊びを組み合わせるのが効果的です。

まとめ:バランス能力は「グラグラ」の中で育つ

バランス能力は止まった姿勢を保つ「静的バランス」と、動きながら立て直す「動的バランス」の2つからなり、すべての運動の土台になる力です。

目・耳の奥・筋肉や足裏という3つの感覚を使いながら、遊びの中で少しずつ育っていきます。

大切なのは上手にできることよりも、グラグラしながら立て直す経験をたくさん積むこと。

まずは今日、音楽を流して「フラミンゴストップゲーム」を5分だけ親子で楽しんでみてください。

ほかの6つの能力については、コーディネーショントレーニングとは?7つの能力と子どもの運動神経を伸ばす遊び方で紹介しています。

親子で体を動かしたくなったら

「あそびの空間」での体験や、プログラムのご相談はお気軽にどうぞ。電話(044-712-0811)でも承っています。

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