肩こりや腰痛が多発してつらい思いをされている方や、産後で骨盤をスムーズに元に戻したいという方、ぽっこりお腹をどうにかしたいと悩んでいる方におすすめなのが、骨盤矯正(骨盤調整)ヨガです。
わたし達は普段、無意識で行っているさまざまな姿勢の癖によって、体が歪んだ状態になっています。その結果、筋肉は付き方に左右差があるうえに刺激不足で緩み、支えきれない内臓にも負担がかかります。
そこで必要なことは、骨盤周辺の歪みの改善です。全身のバランスを整え、体のつらい諸症状をなくしていきましょう。
ここでは骨盤矯正(骨盤調整)ヨガで得られる効果やおすすめのヨガのポーズを紹介します。ぜひ挑戦してみてください。
▼こちらの記事も読まれています
目次
骨盤矯正(骨盤調整)ヨガで全身すっきり! 筋肉を刺激して内臓を正しい位置に
まずは骨盤矯正とはどのような意味であるかについて、説明します。
産後の女性やデスクワークをする方によく聞く「骨盤が歪む」ということですが、骨盤は一つの大きな骨なので実際に歪むわけではありません。出産や日ごろの姿勢、癖などによって骨盤周辺の筋肉や内臓の位置が変わってしまうことを「歪む」と表現しているのですね。
そのため、筋肉を伸ばし内臓を正しい位置に戻すことで、骨盤の周辺を安定させ内臓や筋肉、関節などを正しく作用させる必要があります。
骨盤周辺を正しい位置に戻すための代表的な方法は、ストレッチやヨガ、プロによる施術などです。
骨盤矯正ヨガの場合、ポーズを取るために全身を伸ばして深く呼吸をすることで、骨盤周辺の筋肉や内臓を正しい位置に戻せるだけでなく、全身の冷えや痛み、こり、重さなどを改善できます。
さらに、呼吸法によって精神の安定も期待できるため、大変おすすめです。
骨盤矯正(骨盤調整)ヨガで得られる効果
骨盤矯正ヨガで得られる効果は、以下のようなものがあります。
- 冷えが改善される
- やせやすい体になる
- 姿勢改善できる
- 体の痛みやこり、重さが軽減する
- 尿漏れの防止
人の体の要となるインナーマッスルが伸ばされ、刺激され、鍛えられることにより、内臓が正しい位置に戻って働きやすくなります。そのうえ血流が促進されるので、多くの女性を悩ませている冷えの改善が期待できます。また、骨盤周辺の筋肉はエネルギー消費の大きな部位であるため、続けることで基礎代謝が上がり、痩せやすい体になります。
インナーマッスルがしっかりするため姿勢も改善でき、しなやかな体になっていくことで、さまざまな部位の痛みやこり、重さなどが楽になるでしょう。
さらに、産後の女性や高齢者は骨盤底筋が緩むことで尿漏れをしやすくなることがありますが、ヨガでのアプローチによってそれも防止できます。
骨盤矯正(骨盤調整)に最適なヨガのポーズ5選
骨盤周辺を整えるためには、骨盤底筋をしっかり伸ばして刺激することが大切です。
産後で開いた骨盤を閉じたい方にもおすすめのポーズを、ここで5つ紹介しましょう。ぜひゆったりと取り組んでみてくださいね。
- 半分の鳩のポーズ(エーカパーダカポターサナ)
- 三日月のポーズ(アンジャネーヤーサナ)
- ワニのポーズ(ジャタラパリヴァルタナーサナ)
- 花輪のポーズ(マラーサナ)
- 椅子のポーズ(ウトゥカターサナ)
半分の鳩のポーズ(エーカパーダカポターサナ)
半分の鳩のポーズで、お尻まわりを深くストレッチしましょう。股関節の柔軟性を高めるため、骨盤矯正効果が期待できます。
【半分の鳩のポーズのやり方】
- 床の上で両手を前に出し、右足を後ろへ伸ばして左足を折りたたみ、左足のかかとが右足の付け根につくようにする。
- 骨盤を真正面に向け、深呼吸をしながら背筋をまっすぐに伸ばして2秒キープする。
- 息を吐きながら上半身を前に倒していき、両肘を床について枕を作ったら、そこに額を載せる。
- その状態でゆっくりと5呼吸する。
- 上半身を上げ、左足を元に戻しながら右足も引き、正座になる。
- 左右を変えて同様に行う。
後ろに伸ばした足の甲は寝かせましょう。膝や股関節に痛みや故障がある方は、悪化させてしまうため行わないようにしてください。
三日月のポーズ(アンジャネーヤーサナ)
【三日月のポーズのやり方】
- 床の上に四つん這いになり、両手を肩の真下に置き、両ひざは拳1つ分くらい開ける。
- 右足のつま先を正面に向け、両手の間に踏み出す。
- 上半身を起こしながら右膝を90度に曲げる。
- 左足は床に膝をつけたままで足の甲を床に着ける。
- 膝が足の指より前に出ないようにしながら、息を吸いつつ背筋を伸ばす。
- 息を吸いながら両手を合わせて天井に向かって伸ばし、上半身を後ろへ反らしていく。
- そのままで5呼吸の間キープする。
- 左右を交代して同様に行う。
目線は斜め上へと向け、胸周りを大きく広げます。左右の太ももが1本に繋がってまっすぐに伸びているようなイメージを持ちましょう。
ワニのポーズ(ジャタラパリヴァルタナーサナ)
ワニのポーズでは腰をひねり、大きくストレッチしながらお尻や腰回りの筋肉を伸ばしていきます。ウエストをひねることによって内臓を刺激できるため、腰痛緩和だけでなく老廃物の排出促進効果も狙えますよ。
【ワニのポーズのやり方】
- 仰向けに寝ころんで右膝を曲げて胸に引き寄せて、左足はそのまま伸ばす。
- 左手で右膝を持ち、そのまま左側の床へと倒す。
- 右手は肩の高さで真横に伸ばし、顔も同じように右へ向ける。
- そのままで1分ほどキープしながら呼吸を繰り返す。
- 元の体勢へ戻り、左右を交代して同様に行う。
膝を倒しているとき、背中と肩はできるだけ床に着けましょう。
花輪のポーズ(マラーサナ)
【花輪のポーズのやり方】
- 床の上に背筋を伸ばして直立し、肩幅より少し広めに足を開く。
- 膝とつま先を外側へ45度程度向け、かかとに重心をのせ、背筋を伸ばしたままで息を吐きながらゆっくりと腰を落とす。
- 胸の前で両手を合わせ、両肘で両ひざを押し開くようにしながら5呼吸の間キープする。
- ゆっくりと元の直立状態に戻る。
呼吸は止めずにゆっくりと吸って吐いてを繰り返します。鼻で吸って口で吐くようにしてください。
椅子のポーズ(ウトゥカターサナ)
【椅子のポーズのやり方】
- 床の上に両足を揃えて立ち、両手は腰に添える。
- 下腹部に力を入れたまま、つま先が膝より前に出ないようにしながら腰を下ろす。
- 息を吸いながら両手を横から上げていき、顔は手の先を見る。
- そのままで息を吐いて肩の力を抜く。
- 内ももに物を挟んでいるようなつもりで太ももにも力を入れ、そのままで5呼吸の間キープする。
骨盤底筋を使うと骨盤が安定し、腰と背中が伸びます。
骨盤矯正(骨盤調整)ヨガで心身を整えよう! 産後のケアにも効果的
骨盤は上半身と下半身をつなぐ大切な部位です。骨盤周辺の筋肉や関節を正しい位置に戻すことで内臓も正しい位置に戻るため、体の全てを整えることにつながります。
継続して骨盤矯正のヨガポーズに取り組み、歪みを改善していきましょう。骨盤ケアは産後の体形戻しにも効果的ですよ。
▽この記事も読まれています