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インナーマッスルとは?インナーマッスルの部位と種類、アウターマッスルとの違いを解説

フィットネス

インナーマッスルとはどこの部位? インナーマッスルの種類と鍛える5つのメリットを解説
この記事の主な内容
  • インナーマッスルの役割、部位・種類について
  • インナーマッスルとアウターマッスルの違いについて
  • インナーマッスルを鍛えるメリットについて

筋トレダイエットをしていると、度々「インナーマッスル」という言葉を見聞きしますよね。

インナーマッスルとは、身体の深層部に位置する筋肉の総称で、各部位の関節や骨格を支える役割を担った筋肉です。

具体的には、肩や肘、股関節、体幹部などの位置にインナーマッスルがあり、日常生活や運動時の姿勢維持や動作の安定性を保つのに重要な役割を果たします。

インナーマッスルを鍛えることで、日常生活や運動時に様々な効果があるだけでなく、慢性的な腰痛肩こりの緩和も期待ができます。

この記事では、インナーマッスルとは具体的にどのような筋肉でどのような役割なのか、そしてインナーマッスルを鍛えることにより得られるメリットについて、解説していきます。

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インナーマッスルの役割と代表的な種類

インナーマッスルの役割と代表的な種類

インナーマッスルとは身体の深い部分にある「深層筋」のことで、深層部に位置するため外見からの見た目がわかりにくい筋肉でもあります。

また、インナーマッスルについて解説する際は体幹の深層筋についてであることが多く、「体幹筋=インナーマッスル」と思っている方も少なくありません。

もちろん体幹筋もインナーマッスルの一部であるため間違いではありませんが、「インナーマッスル」は身体全体の深層筋を総称を指すため、例えば深層の背筋や骨盤底筋群もインナーマッスルに含まれますので、部分的なのか全体なのかによって呼び方が異なります。

以下からはインナーマッスルでよく取り上げられる、肩・体幹・股関節のインナーマッスルについて紹介しましょう。

インナーマッスルの部位
  • 肩のインナーマッスル
  • 体幹のインナーマッスル
  • 股関節のインナーマッスル

 

肩のインナーマッスル

肩にあるインナーマッスルは、回旋筋腱板、別名でローテーターカフとも呼ばれる筋肉で、

  • 肩甲下筋(けんこうかきん)
  • 棘下筋(きょくかきん)
  • 棘上筋(きょくじょうきん)
  • 小円筋(しょうえんきん)

の4つの筋肉で構成されています。

肩甲下筋(けんこうきかん)

肩甲下筋は肩甲骨の前面にあり、腕を内側に回す内旋の動きを担う筋肉です。

肩の可動安定性を保ったり、特に重い物を持つ時や腕を内側にひねる動作で重要な役割を持つ筋肉です。

肩甲下筋肉を鍛えることで、肩の可動域や動作の滑らかさに寄与し、肩関節の怪我防止にもつながります。

棘下筋(きょくかきん)

棘下筋は肩甲骨の後ろ側に位置し、腕を外側に回す外旋を担う筋肉です。

肩甲骨と上腕骨を安定させ、肩関節を動かす際に重要な役割を果たしますが、筋肉の緊張や疲労によって動きを制限する筋肉でもあります。

肩のストレッチで「肩甲骨剥がし」とよく見聞きするかと思いますが、この肩甲骨剥がしに棘下筋は深く関わっています。

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棘上筋(きょくじょうきん)

棘上筋は肩甲骨の上部にあり、腕を横に上げる外転の動作を担う筋肉です。

特に肩を持ち上げる動作に欠かせない筋肉で、日常生活やスポーツなどの運動で頻繁に使われます。

棘上筋をストレッチすることで、肩の可動域を広げ、肩の安定性の向上にも寄与します。

小円筋(しょうえんきん)

小円筋は肩甲骨の下部に位置し、腕を外側に回す外旋や内側に回す内旋を助ける筋肉です。

棘下筋と強調して肩関節を安定させ、肩の可動域を維持する役割を担います。

肩の柔軟性を高めるため、特にスポーツや重い物を持ち上げる動作に重要です。

 

体幹のインナーマッスル

体の土台となる体幹には、以下4つのインナーマッスルがあります。

体幹のインナーマッスル
  • 腹横筋(ふくおうきん)
  • 多裂筋(たれつきん)
  • 横隔膜(おうかくまく)
  • 骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)

腹横筋(ふくおうきん)

腹横筋は、腹部の最も深層に位置する筋肉で、体幹の安定性に重要な役割を果たします。

腹部全体を囲むように筋肉が巡っており、腹圧を高めることで内臓を支え、脊椎を安定させます。

呼吸や身体の動作にも関与し、特に重いものを持ち上げる際や上体をひねる動作に必要な筋肉で、腹横筋を鍛えることで、腰痛の予防や姿勢改善、体幹の強化に役立ちます。

多裂筋(たれつきん)

多裂筋は脊柱の周りにある腰と背中の筋肉の中で最も奥深くにある筋肉で、脊椎の安定性を保つ役割を担っています。

首から腰にかけて細かい束になった筋肉が脊椎を支え、体幹を安定させるとともに、背骨を微調整する機能があります。

多裂筋は脊柱を安定させるため、正しい姿勢を維持する役割も持っており、胸多裂筋・頸多裂筋・腰多裂筋の3つの筋肉で構成されています。

多裂筋と腰痛の関係

多裂筋と腰痛は密接な関係があります。多裂筋が弱化すると、

  • 姿勢が崩れやすくなる
  • 腰椎の安定性が低下

このような身体の変化があらわれます。

腰の支えが弱くなり腰椎や脊椎などに過剰な負担がかかってしまい、腰や背中を痛めやすくなります。

そのため、多裂筋が弱化しないよう定期的に運動をしたり、エクササイズをすることで腰痛や背中の痛みを予防することができます。

横隔膜(おうかくまく)

横隔膜は、胸腔と腹腔を隔てる胸の下部分にある半球状の筋肉で、腹式呼吸の際に重要な役割を果たします。

呼吸時には、横隔膜を下げ胸腔が広げて空気を吸い込み、逆に横隔膜を上げて空気を吐き出します。(豆知識になりますが、呼吸が詰まってしまう「しゃっくり」は横隔膜が痙攣して起こります。)

横隔膜は腹式呼吸以外にも、腹部の圧力を高めて体幹を安定させる役割を持ちます。

骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)

骨盤底筋群は、骨盤の底部にある筋肉群で、尿道、膀胱、直腸、子宮などの臓器を支える役割を持っており、排尿や排便、性機能にも影響し、骨盤の安定性を保つためにも重要な筋肉です。

骨盤底筋群を鍛えることで、尿漏れの予防や改善、姿勢の改善、腰痛の予防にもつながり、特に産後の女性や高齢者にとって重要な筋肉群です。

骨盤底筋群は骨盤の下部にハンモック状についている筋肉の総称で、この筋肉が弱化すると尿漏れや便漏れ、内臓の下垂などを引き起こす原因となります。

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股関節のインナーマッスル

股関節のインナーマッスルは数が多く、いずれも股関節を支えたり外旋や内旋に影響を与えます。

腸腰筋、深層外旋6筋、小殿筋があります。

股関節のインナーマッスル

腸腰筋
上半身と下半身をつなぐ深層筋です。歩くときに使います。

深層外旋6筋
外閉鎖筋、上双子筋、内閉鎖筋、下双子筋、梨状筋、大腿方形筋の総称です。いずれも股関節の外旋に影響します。

小殿筋
正しくはお尻のインナーマッスルですが、股関節を動かしたり安定させる働きがあります。

 

インナーマッスルとアウターマッスルの違い

インナーマッスルとアウターマッスルの違い

インナーマッスルは深層筋で、アウターマッスルは表層筋を指します。

最も大きな違いは、目に見えるかどうかですね。

わたし達が自分の目や鏡に映して見ている筋肉は表層筋であるため、一般的な筋トレやダイエットではアウターマッスルを鍛えることになります。

ただし、以下のような動作についてはインナーマッスルとアウターマッスル双方のバランスのとれた動きが必要です。

インナーマッスルとアウターマッスルの両方が必要なケース
  • 長時間姿勢をキープし続けるとき
  • 真っ直ぐに立つとき
  • 柔軟性に富んだしなやかな動きをするとき
  • バランスを崩した際に立ち直るとき
    など

目につくためにアウターマッスルばかりを鍛えがちです。

しかしインナーマッスルは体の土台となる大切な筋肉であるため、意識して鍛える必要があります。

インナーマッスルを日常生活で意識していこう

インナーマッスルは目に見えません。

ですが日常生活で何気なくしている動作を意識することでインナーマッスルに刺激を与えられます。

インナーマッスルを刺激する方法
  • 立っているときや座っているときにお腹をひっこめる
  • 背筋を伸ばして姿勢を整える
  • 太ももを高く上げる
  • 体をひねる

などの動きを日常的に取り入れるようにしてください。

また、インナーマッスルを鍛える代表的なトレーニングには、ドローイン(腹式呼吸)やプランク、スクワットなどがあります。

 

インナーマッスルを鍛える5つのメリット

インナーマッスルを鍛える5つのメリット

インナーマッスルを鍛えることには、以下5つのメリットがあります。

インナーマッスルを鍛える5つのメリット
  • 基礎代謝の向上
  • 姿勢改善
  • ケガの予防
  • 冷え性改善
  • ポジティブ思考の増加

基礎代謝の向上

インナーマッスルを鍛えることで、基礎代謝が向上します。

基礎代謝とは、人が生きていくうえで最低限必要なカロリーのこと。

寝ているときや座って安静にしているときでも、人は呼吸や内臓を動かすためにエネルギーを消費しています。

つまり、基礎代謝が高ければ高いほど消費エネルギー量が増えるということです。

基礎代謝が向上することで、痩せやすく太りにくい体になっていきます。

また、インナーマッスルはアウターマッスルよりもエネルギーの消費量が多いため、鍛えることで脂肪燃焼効果の向上が期待できます。

姿勢改善

一番わかりやすく目に見えるメリットが、姿勢改善です。

体の内側の深い場所にあるインナーマッスルには、内臓や骨などを支える役割があるため、鍛えることで骨格を正しい位置で安定させられます。

その結果、姿勢がきれいになり、筋肉のつき方も変わってきます。

たとえば、ぽっこりした下腹や垂れ下がったお尻、大きな太もも、二重顎、O脚などが解消しやすくなるのです。

実際に体形はさほど変わっていないのに、インナーマッスルを鍛えたことによってメリハリのある体つきになるため、痩せたと感じる方も多いようです。

ケガの予防

高齢者に多いのが、筋肉の減少筋力の衰えによる、転倒での怪我です。

しかしインナーマッスルを鍛えることで、反射的に体が動くようになったりバランスを取りやすくなったりするため、転倒のリスクが減少します。

その理由は、インナーマッスルが鍛えられることによって、関節も正常な位置で安定するからです。

関節が安定すると作用しやすくなるため、体をスムーズに動かしやすくなり、とっさにバランスを崩しても倒れず踏ん張れるようになります。

冷え性改善

内臓や骨、関節などが正しい位置で安定することにより、血流も改善されやすくなります。

血の巡りがよくなることで栄養や酸素が全身にくまなく行き渡るようになり、手足の冷えなどが改善できます。

女性の場合は冷え性が改善されることによって生理痛なども減少するため、積極的にインナーマッスルを鍛えていきましょう。

ポジティブ思考の増加

トレーニングをするときには集中力が必要であるため、体幹やインナーマッスルを鍛える際には精神的安定も得られるとされています。

ものごとに深く集中することは、つまりマインドフルネス瞑想と同じ状態になるということです。

脳は運動に集中し、他のことを考えません。運動中は雑念が取り払われ、脳が休息を取れるため、ストレス解消も同時に叶います。

結果的に、自我の強化やポジティブ感情の増加につながります。

 

インナーマッスルは深層筋! ここが衰えると「体の土台が弱くなる」

インナーマッスルとは、体の奥深くにある筋肉のこと。

インナーマッスルによって内臓や骨、関節、靭帯などが支えられているため、体の土台と言っても過言ではありません。

目にしないため意識はしづらいのですが、日常の動きを意識的にすることでもインナーマッスルに刺激は与えられます。

トレーニングのジャンルとしては、ファンクショナルトレーニングやピラティスなどが代表的です。

ぜひ取り組んでみてくださいね。


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