- なぜヨガを始める人が多いのか
- ヨガに求められる効果とは
- ヨガを始める目的とは
古代インドで誕生した「ヨガ」は、世界中で実践され取り組む人の年齢に関係なく愛されているエクササイズです。
では、なぜヨガが多くの国で人気があるのかについて、考えたことはあるでしょうか?
この記事では、ヨガに対する代表的な「なぜ?」3つについて解説します。
ヨガが老若男女に受け入れられる理由や、ヨガをすると心身が整う理由、人々がヨガを始めた理由などについて、順番にみていきましょう。
目次
なぜ老若男女問わずヨガをしているのか:ヨガの歴史
ヨガは子どもから高齢者まで、年齢に関係なく取り組める運動・エクササイズです。
筋肉を伸ばして深く呼吸することで、体の柔軟性を取り戻し、血流を促進し、心身を整える効果があります。
ヨガが世界中で受け入れられ、多くの人が実践しているのは、その歴史が長いこともひとつの理由です。
これまでに数多くのヨガ経験者がいるため、人の体の動きや反応、精神への影響に対し、研究しつくされてきました。
長い歴史が保証するのは、人体にとっての安全と安心です。
自分が心地よくいられる運動であれば十分という人もいますが、源流の背景を知ってヨガに取り組むと、また感じるものが変わるかもしれません。
そこで少し、ヨガの歴史を振り返ってみましょう。
ヨガの発祥は4500年以上前の古代インド
ヨガは、古代インドのインダス文明で誕生したといわれています。
「ヨガ」と最初に言葉で記されたのは「ウパニシャッド聖典」です。
ウパニシャッド聖典は、かつてアーリア人が信仰していたバラモン教の「奥義書」を指します。
ヨガを行う目的は「解脱・悟り」であり、そのために必要なのは瞑想です。
長時間の瞑想を可能にするためにはまず心身を鍛えなければならず、そのために座法やアーサナ(ポーズ)、呼吸法などが考え出されました。
古代インドで生まれたヨガは、煩悩から離れるための厳しい修行であり、単なるエクササイズとは全く異なるものです。
ヨガには八支則と呼ばれる8つのステップがある
4世紀ごろ、インドの哲学者であるパタンジャリが「ヨーガ・スートラ」を編纂しました。
これはヨガを体系的にまとめたもので、ヨガの根本経典とされています。
ヨーガ・スートラでは、ヨガの最終目的である「解脱・悟り」を行うための「瞑想」を中心に、どのように人が生きるべきかを探す方法である八支則(アシュタンガ)についても記載されています。
①ヤマ(禁戒):日常生活でしてはいけないこと(暴力など)
②ニヤマ(勧戒):日常生活で積極的にやるべきこと
③アーサナ(坐法):座り方とヨガのポーズのこと
④プラーナヤーマ(調気):瞑想に集中するため呼吸法
⑤プラーティヤハーラ(感覚の制御):五感をコントロールすること
⑥ダーラナ(集中):集中力を高めて長時間キープすること
⑦ディアナ(瞑想):雑念を捨て感覚の制御と集中が自然に行えること
⑧サマーディ(悟り):煩悩からの解放・悟りのこと
▼以下の記事でヨガの八支則について解説しています。
現代のヨガの元になったのが「ハタヨガ」
12世紀ごろ、現代ヨガのルーツとなる「ハタ・ヨーガ」が大成したといわれています。
ハタ・ヨーガでは体を動かしてポーズをとること、それに呼吸を合わせることにより、自分自身をみつめ、集中力を高めて心身を整えます。
古典的なハタ・ヨーガにさまざまな要素がついたりなくなったりして、現在世界で広まっている「ヨガ」へと変化を遂げました。
ヨガは、幼児から高齢者、妊婦、病人にいたるまで、誰でも自分の体調や体格に応じて取り組めるエクササイズとして、愛されています。
▼以下の記事でハタヨガについて解説しています。
なぜヨガをすると心身が整うのか:ヨガの効果
ヨガのポーズを通して全身の筋肉を刺激し、鍛え、さらに血流を促進できます。
深い呼吸を行うことで自律神経に働きかける結果、得られるのは以下の効果です。
- 体のゆがみや癖を改善する
- 免疫力を高めることにより自然治癒力を向上させる
- 集中力や感情のコントロール能力を向上させる
- 慢性的な症状を緩和する
- ホルモンバランスを整え強化する
- 体形が美しく整い美肌になる
また、ヨガをしている最中は自分に向き合っているため、自分の心をケアしていることにつながり、精神的な安定を得られます。
ヨガを続けることで体の痛みや重さが軽減し、心が安定して明るくなるため、多くの方に人気があるのでしょう。
ただし、効果の出方には個人差があるうえに、ヨガを始めたての頃には刺激によって発熱やだるさ、筋肉痛、手足のほてり、胃痛、めまいなどが発生する場合があります。
症状がひどい方や気になる方は少し休むことも大切ですが、刺激によって生命力が覚醒しつつある経過だと考え、自分のペースでゆっくりと取り組んでみましょう。
継続していくうちに、症状は徐々に改善されていくはずです。
▼参考ページ
なぜヨガは始めやすいのか:ヨガを始める目的
ヨガを始める目的は、人によってさまざまなものがあります。
以下は、多くの方がヨガを始めた理由として挙げるものです。
- 健康改善や健康維持
- 心身のつらい症状の緩和
- 運動習慣への興味
- ストレス発散
- リラックス
- 自分との対話
流派にもよりますが、一般的にヨガは激しい動きが少なく、運動不足の方にとっても始めやすいエクササイズです。
心身を同時に鍛え整えられるうえに美容にもよい影響が多いため、特に女性に受け入れられやすい運動と言えるでしょう。
ヨガをなかなか始められない方の代表的な理由
また、ヨガを始めるに当たって躊躇するという方は、ヨガに対して以下のようなイメージを持っている傾向にあります。
- スタイルがよい人がやるもの
- 体が硬いのでポーズができない
- 女性が多く男性はやりづらい
もしもこのような悩みがある場合は、以下のように考えてみてください。
- 体形が気になるからこそヨガを始める
- 体が硬いからこそヨガを始める
- 男性のインストラクターや生徒がいる教室を探す
▼以下の記事でヨガ初心者の悩みについて解説しています。
体形が気になるからこそヨガを始める
ヨガを始めるときは、自分の体形に自信のない方がほとんどです。
人の視線が気になるようでしたら、レッスンの際には体の線を隠せる少しゆったりした服を着てみてはいかがでしょうか。
また、ヨガを行っている最中はそれぞれが自分に集中しているため、基本的に他人を見ていません。
それでも気になるという場合は、教室の後方でレッスンを受けたり、オンラインレッスンを受けたりという方法もあります。
体が硬いからこそヨガを始める
実のところ、体が硬い人の方がヨガの効果を実感しやすいと言われています。ヨガを継続することで徐々に関節が柔らかくなり、筋肉も伸びて引き締まってきます。
インストラクターはレッスン中、必ず「自分のペースでやりましょう、できるところまでで大丈夫です」と言います。焦らず、ゆっくりと取り組んでみてください。
男性のインストラクターや生徒がいる教室を探す
最近の日本では、男性でヨガをする人の数も増えてきつつあります。
ヨガには興味があるけれど女性の中に入りづらいと思う男性は、男性インストラクターがいる教室を探してみましょう。
大きなジムなどでは、男女混合のヨガレッスンも多く実施されています。
ヨガの「なぜ?」を知ってぜひスタートしてみよう
ヨガの歴史は古く長く、膨大な数の人々が取り組んできました。
そこに、年齢に関係なくヨガをする人が多い理由、世界中で愛されている理由があります。
ヨガをすることで心身が受ける恩恵は、数えきれないほどです。
体の調子がよくない、運動不足を解消したい、肌荒れを防ぎたい、気持ちよく汗をかきたい、自分と向き合う時間が欲しいという方は、ぜひヨガを始めてみてくださいね。
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